EsとF (ページ3)

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中学時代からの一つ年上の先輩。

佐野晶哉先輩は、アルトサックス奏者。

私の幼馴染、健くんと仲良いくらい面白い人で

背が高い。

わんこ系男子に見られがちな反面、意外と無口。

仲良くなったとしても、心を開いてくれるまではすごく時間と根気が必要なタイプ。

けど、音楽に関してはプロだ。

サックスだけじゃない。

ギターも、ドラムも、ピアノも

特に、歌なんて。

プロ顔負けのレベルの高さに、私立高校からスカウトが来たと噂されてる。

とにかく、全てプロ。

私はずっと、佐野先輩に憧れてる。

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そんな先輩は、生徒会役員。

健くんからの情報で、生徒会に入ったことは知ってたけど

いざ高校に入学して、生徒会の仕事をしてる先輩を見たら

なんだかますます、遠い人のような気がしてしまって、。

高校入学から3ヶ月。

そんな理由で、生徒会室に行くのにすごく緊張する。

まぁ、人見知りだからってのもあるけど…

なかなか入る勇気がなくて、入り口付近でうろうろ。

よし！っと思ってドアノブに手をかけても、

やっぱ怖い､､と手を離し、

次こそは！っと思ってまたドアノブに手をかけて、

むり､､と手を離す。

その、繰り返し。

あーもう！こんな時に健くんさえいれば！

そこまで緊張せずに入れるのにぃ！！

「どうしたん？用あるなら入る？」