雪の幸せ

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蓮side



赤い提灯がたくさん並び、出店もたくさん。


そう、ここは祭り会場。


去年までは気にしてなかったけど、何回も来たことある祭り。


今年は初めて浴衣を着てみた。





ーが。


黒「全っぜん楽しくねぇ」

白「めめが康ちゃんと喧嘩するからでしょ」

黒「あれは...喧嘩じゃない」



幼馴染には誤魔化せない。


康がいないから、楽しめるものも楽しめない。


でも、今更謝ることができなくなってしまった。



黒「俺が素直だったらな」

白「まぁ、康ちゃんが鈍感なのも問題だけどね」

黒「､､､なんで気づいてくれないんだろ」

白「だから、康ちゃんが天然だから」


ーそれしか言わねぇじゃん。











その後ラウールに買わされたもの、

・綿あめ
・焼きそば
・唐揚げ
・ベビーカステラ
・もう一回綿あめ
・じゃがバター
・りんご飴



食い過ぎだろ。金無くなる。





『めめ！射的やっとる！！見に行かへん？』
『はいはい』





大抵いつもこんなやり取り。


隣に立って並んで、袖をちょっと引っ張って止められる。


この距離感が大好きで、ずっと変わらないと思ってた。



でも、

今年は、できない。








いや、今年からできなくなるかもしれないんだよな。













赤「目黒」

黒「あ、舘先輩。楽しんでます？」

赤「俺のことはいいから、康ちゃん見つけてあげて」



渡辺先輩と一緒にいるはずの舘先輩を見つけた、が。




赤「康ちゃんから連絡きて、助けてくださいって。
､､､あの鈴木って奴、何かしたらしいよ」


今必死に逃げてるから、辰美先輩と朔弥先輩と翔華で探し回ってる。


照先輩も亮平もみんな探してるんだ。


目黒なら、康ちゃんが行きそうな場所わかるんじゃないの？


そう言われて、ようやく理解した。



黒「は、え、」


落ち着いてる舘先輩。


その顔からは、想像できないことが、俺の知らない所で起きていたみたいで...


白「ちょっとめめ！？行かないの！？」

黒「え、いや..」


まだ迷う。


康に許してもらえるか、不安で。









白「バカめめ！康ちゃんは誰が守るの！僕じゃない、照先輩でもない、舘さんでもない、阿部先輩でもない！


目黒蓮、君が守るんだよ！！」











黒「.....言われなくてもそのつもり」

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