なんだお前ら夫婦か【孤爪研磨】

二十七話 ページ36

合宿も3日目。Aは朝の5時に寝られなくなっていた。

散歩でもしようかな

夏は朝の5時でも太陽が出てきてる。徹夜明け以外で朝日を見るのは滅多にない。

森然高校の朝は涼しい。

独りでにセンチメンタルな雰囲気になって『この青春が終わらないで欲しい』ふとそう思った。

高校を卒業したらみんなバラバラになって、きっと私の知らない大人になって行くんだ。

私は、数年後は何者になっているんだろう

｢朝日…か。また、夜が明けて…｢｢私/俺だけが夜に取り残されて居るみたいだ｣｣

ん？あれ、今誰か…

｢だ、誰？！｣
｢あ、ごめん、邪魔するつもりなかったんだけど…おれ、ほら烏野の東峰。さっき起きて髪縛ってないんだ｣

センチメンタルな人もう一人いた…恥ずかし！！

｢西谷みたいな奴でもそんな気分になることあるんだな｣
｢やめてください…一生の黒歴史をたった今作ったところだから…｣

この場から消えてなくなりたいと思うA。

｢Aさんって悩みとかあるの？｣
｢悩み…数えたらキリがないですけど…やっぱ…恋？の、悩み…｣

全然話したことない人になんの話ししてんの私…！！

｢恋かぁ…俺でよければ聞くよ？ほら、親しい人ってかえって言い難いこととかあるじゃん。｣
｢た、たしかに一理あります…｣

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