なんだお前ら夫婦か【孤爪研磨】

二十一話 ページ28

Aってどんな人がタイプなの？今好きな人はいるの？告ったら付き合ってくれる？てか付き合ったら何すればいいの？

考えれば考えるほど分からなくなっていく…。

研磨は練習試合の合間の休憩中、Aの方をチラッと見るとAと目が合った。目が合ったことに気づいた彼女はニコッと笑う。

きゅっと何か胸が締め付けられるような感覚と、顔に少し血が回る感覚がした。

思わず目を逸らしてしまった。

どういう風に返すのが正しかったんだろう。




練習試合が終わり、他校は帰りのバスに乗って帰って行き、チームで反省会をしてからの解散となった。

｢研磨ぼーっとしてるけど今日は疲れたか？｣(黒尾)
｢ま、まぁ…2日間も休み無しだし…｣
｢次は1週間だから覚悟しとけよー｣(夜久)

ほんとは、Aのことが今日一日中気になって仕方がなかった。バレーやってる時はそれどころじゃなかったけど、休憩中とか、片付けの時とかすぐに目が行く。

今日の俺、おかしいかも。

｢研磨！一緒に帰ろ！｣

後ろから話しかけられたのに気づかず、ビクッと体が跳ね上がる。

｢なにそんなびっくりしてんの？｣
｢後ろから突然話しかけるからでしょ…｣
｢ごめんって、クロも待ってるから行こー｣

Aはいつも通りだ。今日へんなのは俺だけだ。どうしたんだろう…本当に。



またもやワンクッション番外編↓

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