なんだお前ら夫婦か【孤爪研磨】

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『弟』

Aには年の離れた弟がいる。Aはむっくんと呼んでて、仲良しな姉弟だ。

「研磨ってさ、ねぇねのカレシなんでしょ？」
「かっ、カレシなんかじゃ…って、どこで覚えてきたの！！」
「うちのクラスにも、カレカノいるし！」
「今の小学生そんなませてんの？！まだ小三だよね？！」

むっくんは物心着いた時から研磨や黒尾のことは知っていた。3歳になる頃にはAが外に連れ回して遊んでいた為である。

「あのね、あんまりそういうことはお外で言っちゃダメだからね」
「なんで？ねぇね研磨好きなんでしょ？」
「そ、そうだけど！大っぴらに言うもんじゃないの！」

なんて会話をしていると、母親が買い物から帰ってきた。Aはむっくんには研磨との話はするが、母には恋愛事情をバレたくない為隠したがっている。そのため、リビングの戸が開く音にビクッと反応した。

「なになに、恋バナしてんの？ママも入れてよ〜」
「違うってば〜〜」
「あんたまだ研磨くんと付き合ってないの」
「もう、そういうんじゃないって！」
「ねぇねさっき好きっt「言ってない！」｣

Aは逃げるようにリボンから出てってバタン！と部屋のドアを勢いよく閉めた。

「お年頃だねぇ〜」
「ね〜｣

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