なんだお前ら夫婦か【孤爪研磨】

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『好き食べ物』

「研磨ってアップルパイ好きだよな」
「うん、Aがたまに作ってくれるやつ、結構好き」
「やだ、嬉しいこと言ってくれるじゃない！」
「新婚夫婦かよ」

Aは照れながらバシバシと研磨の肩を叩くと「痛い」と嫌な顔をされる。

「ごめん」
「クロは秋刀魚の塩焼きだっけ」
「しっぶ、おじいちゃんかな」
「誰がおじいちゃんだ。魚食べなさいよ！君たちドコサヘキサエン酸足りてないんじゃないの？！」

部活前に好きな食べ物の話をしていると、徐々に部員が集まってきて、話が盛り上がる。

「海ぶどうかな」(海)
「野菜炒め」(夜久)
「焼きそばパンだろ！」(猛虎)
「あたりめ」(福永)
「鳥の唐揚げとごはんっすね！」(犬岡)
「タラの塩焼きです」(手白)
「おいなりさんっす！」(灰羽)
「オムライスです」(芝山)

Aはなるほど、なるほどとみんなの好みを把握するのにいい機会だとメモを残していた。

「夏の合宿で作る機会あるかもしれないから参考になるわ〜、ありがと」

と言うと、メモ帳を閉じた。

「ところでAは何が好きなの？」と、海はAに問いかける。

「辛々堂のラーメン！」
「もう名前からして辛いのがわかる」

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