なんだお前ら夫婦か【孤爪研磨】

十三話 ページ15

烏野陣と仲良くしてるAを見て研磨は不機嫌そうな顔をしていた。

「なに、妬いてんの？」
「悪い？」
「いや？？？」

研磨の嫉妬深さにニヤニヤしている黒尾。
すると、研磨はAの方にゆっくり近づいていく。

「時間ないからもう行くよ」
「えー、あとちょっと」

手を強く引っ張ってもう一度「行くよ」と言った。

「はーい。じゃあね夕！今年は絶対実家帰るよ！」
「おう！じゃあな！」

研磨がAの手首を掴む力が少し強い。

「ねぇ、痛いってば」
「ごめん」

そういうと、以外にもあっさり手を離した。

「ねぇ、A。従兄弟でも結婚できるんだよ？知ってる？」
「え、なに急に。どした？いや、さすがに知ってるけど」

研磨はAを真っ直ぐ見つめて何も言わなかった。目で何かを訴えているのはわかる。

ああ、そういうことか

「まさか、私が夕に取られると思ったんだー？そうでしょ？ねぇ、そうなの？ねぇねぇねぇ」

つんつんと人差し指で研磨の脇腹をつんつんと刺すA。段々苛立ちを顔に出す研磨。

「うるさい。西谷くんと結婚しちゃえばいい」
「なんだよそれ〜｣

嫉妬を弄られたことに研磨は苛立って、若干ヤケになっていた。

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