えくぼさんに恋した私2 [赤] (ページ8)

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No.57 ページ8

青side

青「なんで泣いてんねん笑
悲しい話なんかやない、俺感謝してんねんから」

嘘、正直めっちゃ悲しい。
でも元カノの事で悲しいんじゃない。

『め、ちゃ辛かったんですねｯ、』

青「んーん、もう吹っ切ってるから
あいつの事なんか頭にないわ笑

……ただ悲しいんじゃなくて悔しいわ」

そう言うと泣きながらきょとんとした顔をする。

もっと早くAと出会ってたらなぁ

しげじゃなくて俺にしたらええのになぁ

なんて言えるわけない。

青「……ちょっと抱きしめてもええ？」

『今だけ特別に、ですよ？笑』

もう涙は引いてて、いつもみたいに無邪気に笑う。
手を広げると思いっきり抱きしめてくれる。

青「っ、ほんまにありがとうな…」

震える声でそう伝えると、気づかない振りをしてくれてるのか

『なんか藤井さんに感謝されるとかくすぐったいわ笑』

そう、明るく君は笑った。

青「Aｯ………ごめ、俺」

言ったらあかん、言ったらあかんねん。
俺が言う事でAの幸せを奪うって分かってんねん

赤「こーら、俺の彼女取らんといて」

ゆっくりとAの体を離す。

『重岡さん、』

赤「ん、なんや？俺なんも見てへんで？
……〇〇が呼んでたで、行ったり」

しげが優しく笑うとAも優しく笑った。
やっぱりかなわんわ、しげには。

青「ごめん、俺」

赤「俺なんも見てへんって言ったやんか笑
……流星には感謝してんで、俺がおらん間
Aの事ずっと見てくれててんな？

ほんまにありがとう」

青「ん、別にええよ
その代わり次にA泣かしたりしたら
俺が奪いに行くからな」

少しびっくりしてたけど、俺が笑ってるのを確認した後楽しそうにしげも笑った。

青「ほんま幸せになれよ」

赤「言われんでもなるわばーーーか！！」

青「はぁ？？俺が譲ったってんから
ありがたく思えや5歳児」

赤「誰が5歳児じゃこのド天然のドアホ！！！」

青「ほんましばくぞ笑」

やっぱ俺にはこいつらの笑顔を奪うことは
出来へんわ。笑