えくぼさんに恋した私2 [赤] (ページ6)

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No.55 ページ6

Aside

個室の前で中間さんが止まったと思えば
中から……まぁ、騒がしい声が聞こえてくる。

中間さ～ん、このままじゃ〇〇取られちゃいますよ？早く入らなきゃ

って心の中で中間さんに話しかけてみるけど
険しい顔をしたまま動かへん。

赤「なぁ、Aちゃん」

ニヤついた重岡さんが小声で話しかけてくる。

『なんですか』

赤「淳太って〇〇ちゃんの事…」

重岡さんの声は中間さんが開いた扉の音でかき消された。

黄「ちょっと〇〇来て、望後で覚えとけよ」

いつもと違う低い声でそう言った中間さんは
〇〇の手を引きながら私達の横を通って行った。

すれ違いざまに見えた〇〇は少し苦笑いしてたけど…どうかお幸せに笑

赤「望、ドンマイ」

桃「いやいやいや！これ計画やから！
大成功したから！
あのまんまやったら淳太、〇〇ちゃんになんもアプローチしやんやろ？？」

『こ、小瀧さん凄い…』

桃「淳太が扉の前きたん気づいたからさ……
あとは俺が怒られるだけ……」

しょんぼりしてる小瀧さんの横に濱田さんがくっつく。

桃「俺にははまちゃんだけやぁ！」

紫「うるっさいねん笑」

なんて言い合ってる2人は置いといて
風夏さんの話を報告する。

『色々とありがとうございました！！』

緑「良かったなぁ～、風夏さん良い人やったんや」

赤「俺も話聞いた時ビックリした」

重岡さんとメンバーさんが話してるのを
静かに聞いてると藤井さんと目が合う。

よく見ると自分の横をポンポンと叩いてる。
……来いってことかな？？

『どうしたん？』

青「座って」

藤井さんは他のメンバーさんと少し離れた所に座ってて私たち二人は少し孤立したような感じ。

青「取り敢えず、おめでとう」

『ん……色々とお世話になりました』

青「もっと感謝しろ」

『わ、生意気！笑』

デコピンしてやろうと思って藤井さんの方を見ると
何故か少し、寂しそうな表情をしてる。

『……藤井、さん？』

青「ごめん、ちょっと出やへん？」

『えっ、と…分かった』

のそのそと動く藤井さんの後ろについて行く。

お店を出て路地裏に入る。
変装も何もしてないから見つからない様に、やと思う。

青「俺もな？彼女おってんやん」

『っえ！そうなんですか！』

藤井さんから出る話はとても残酷なものだった。