今井家長女の日常その② (ページ1)

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長女の速報ページ1

「親父と俺の男の約束じゃ、
　１週間限定召し使い、やりきってみせる！！」
「すごいわ三ちゃん、１週間とは言わず、ずっとやってあげなよ」

速報だ、速報
あの三橋が、あの三橋が椋木の召し使いになったと言う。

まあ、三橋の事だから多分見返りでも報酬でもあるんだと思うけど

「…でも、三橋が？あの三橋が？
　大丈夫？辛くて３日、いや半日で辞めたくならない？」
「Aちゃん、俺の事どう思ってんの？」

だから、朝から椋木の口角が妙に上がってたのか

「まあ、急に親父さんが頼んで来たのも気になるけどな」
「いや、俺もよくわかんねえ」
「よく、引き受けたな
　こんな屈辱的な仕事…」

伊藤が驚いたように言うけど、ふっと三橋が笑う。

「デカいんだよ今回は…見返りがな」
「ええ！」

純粋無垢な理子は、三橋が本当に先生を尊敬していると思ってるらしく、
素直に驚いて、急にプンプンしだした。可愛い

「見返りのためにやってたの！？全然男の約束じゃないじゃない！」
「いいぞ三橋もっとやれ」
「Aさん！」

理子に怒られたけど、可愛かったから気にしない

「理子もAちゃんも、見返りくれるなら何でもしてやるぞ」
「え…何が欲しいの？」
「写真集とか？」

「二人のおっ○いがほし…」

案の定、三橋は殴られて魚みたいにピクピクしてる。
あんなキメ顔で言われたら、そりゃそうなりますね、はい

「三橋、…お前バカだな」
「うん、嫌いじゃないけどバカだね」

* * *

今日は昨日とは打って変わって、朝から賑やかだ。
特に中庭、学校で御輿を担ぐツッパリでわっしょいしてる。

学校で御輿なんか聞いたことないけど

「すごいわね、学校で御輿なんて聞いたことないもの」
「同じこと考えてたわ、どこで調達してんだ」
「ですよね？」

理子と、三橋と伊藤のことを眺めてたけど、
あれは流石にやりすぎっぽい。椋木はご満悦だけど

「コラァ！！中庭で御輿なんか聞いたことねェぞ！！」

茶色の髭がたくさんの一見森のクマさんっぽい感じの先生。あれ先生なの？
白衣を着ていて、クマさんみたいな顔を皺で歪ませて、怒鳴り散らしてきた。

横には坂本先生が居る、というか従えられてる？