279, ページ17
『ニャハ♪こんばんは。お姉さんとお嬢さん』
私に背を向けている二人へ声を掛ければ、勢いよく振り向いたのはキュラソーだ。
「チェシャ猫!?」
「どうしてあなたがここに!?」
キュラソーに続いて声を上げたシェリー。警戒心を露にしている二人へ、普段通りのおちゃらけ感のまま言葉を返した。
『そーんな細かいこと気にしなーい♪ここは危ないからさっさと逃げるよー』
「え?」
「邪魔を……しに来たんじゃないの?」
『組織から抜け出そうとしてる人の邪魔はしないよー』
呆けた顔から怪訝そうな顔へと変わった二人を気に止めず、背を向けて先を歩く。
『足元気を付けなよー?』
私に敵意も何も感じなかったからか、キュラソーも後に続こうとしてくれた。
「さあ、行くよ……シェリーちゃん……」
「待って!!まだ子供たちがゴンドラに残ってるの!!早く助け出さないと……!!」
シェリーの言葉に、私とキュラソーの疑問の声が重なる。背を向けて歩き出していた足を止めて振り向けば
『詳しい場所わかる?』
「あっちの方だけど……」
シェリーは後方を指さす。私はそちらへ視線を向け、内心焦りが募り表情が強張ったのを感じた。
『じゃあ、急ごう』
「え、えぇ……」
歩き出そうとした瞬間……
ガガガガガガガガガガッ!!
と、デカい音を立てて銃撃が始まった。
「何!?」
『この観覧車、爆弾が設置されててね。公安警察が起爆装置の解除をしたんだよ』
「ジンね……スイッチを押しても爆発しなかったから……」
『実力行使で来たわけだ』
観覧車の外からも悲鳴がちらほら上がってるし、観覧車内部にいる私含めた六人は、銃弾の雨を浴びせられる側だからかなり危険。
しかもヘリには熱探知モニターか赤外線モニターが取り付けられているみたいだし、あっちからはこっちの姿が丸見え。けどこっちは壁の向こう側のどこから撃たれるか皆目検討もつかない。見えたとしても、今私は、攻撃手段を持ってない。なので子供たちの回収を優先するべくシェリーの言った方面へと進むことにした。
.
1016人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雪丗(プロフ) - アトラさん» 毎日1回どれか更新予定。時間ランダムです。お知らせを載せておきますね。この小説を好きと言って頂き、夢主ちゃんを思って頂き、そして「ロゼ」可愛い名前を付けて頂き、ありがとうございます。これからも頑張ります^^ (2018年7月23日 18時) (レス) id: b6a8bd3c6a (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - アトラさん» コメントありがとうございます。続編がいつ更新するかの質問ですかね?それとも本編がいつ更新かの質問ですかね?作者の脳みそがおかしくてすみません。わからなかったので両方お答えします。続編は本日21時頃更新予定。本編は (2018年7月23日 18時) (レス) id: b6a8bd3c6a (このIDを非表示/違反報告)
アトラ - 毎回最後に次更新する曜日を書いてほしいです。スマホを頻繁に見れないので………この小説とても好きです。これからも頑張ってください!夢主が………って泣きそうになりました…ちなみに俺が夢主として入った名前は『ロゼ』です。これからも頑張ってくださいね(^ー^) (2018年7月23日 17時) (レス) id: 14539d2f3b (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 雪丗さん» 夢主がぁ!!何であんなことになるうん〜〜!!悲しいです!! (2018年7月22日 21時) (レス) id: ae3d71bb82 (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 桜さん» コメントありがとうございます。私の父もいろいろ飲み比べしていたころがあると言ってました。ここ最近は焼酎のみですが。気付かぬうちにMaker's Markが父の腹に入ってるみたいですけどw (2018年7月22日 21時) (レス) id: 6ba5bde614 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雪丗 | 作成日時:2018年7月4日 20時