貴方のために出来ること part.7【名探偵コナン】

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「……間に合わないか」


『策があるのー？』


「仲間の方で色々動いてるんだが……」


『へぇ』


「俺は移動する。お前は『ここにいるよー』そうか」


秀一が移動する姿を横目に見ながら、ノートパソコンを取り出す。キュラソーが使ってた携帯にハッキングをかけると、誰かがキュラソーの携帯を解析しているようだった。


(秀一が待ってるのはこれか)


ジンは気が短いからあまり時間はない。今も１分間だけの猶予をやるって言ってるし。


「ウォッカ!!カウントしろ!!」


解析時間を後ろからバックアップして、時間を短縮させる。パソコンをタイピングしながらも倉庫内の声に耳を傾け、状況確認は怠らない。


「３０秒……」


「かばうも何も、僕は彼女がNOCかどうかなんて知りませんよ!!」


「私だって!!でもこれだけは言える!!私はNOCじゃない!!」


「それはこっちのセリフだ！」


時間が進むに連れて、焦りを見せ始めるバーボンとキール。


「……ネズミはどっちだ……？」


「ジン!!まさか本気で……」


「先に鳴くのはどっちだ……？」


カウントが１０秒を切る。


「バーボンか……キールか……まずは貴様だ……」


(あと少しなのに……間に合わない!!)


３……２……１……


──０！


「バーボン……」


ジンがバーボンを名指しした瞬間に、天井に取り付けられた照明が落下。バーボンとキールを照らしていたライトを倒して、倉庫内から明かりを奪った。


何だ、どうしたと倉庫内では大騒ぎになる。ジンが柱に銃口を向け、バーボンとキールに「動くな！」と叫ぶ。ベルモットが携帯のライトで照らしたそこには、バーボンの姿は既になかった。


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