作者の憩いという名の・・・ ページ31
安室side
目を覚ますと、回数は少ないが見たことある天井。それに香ってくる柔らかい匂いは、彼女と同じもの。
(…またやってしまった；)
どうして自身のセーフティハウスではなく、此処に来てしまうのか…。最近自分がわからない。
(また怒ってるだろうか…？)
ベットから出て扉を開ける。すると食欲をそそる香ばしい匂い。それに釣られてキッチンを覗くと、エプロンを着け調理している彼女の姿。
調理過程で体を僕の方へ向けたため、ぱちっと目が合う。
「お、おはようございます…」
最後になるほど語尾が尻窄みになりながら挨拶をする。するとふわりと花が咲いたような笑顔になり
『おはようございます、透さん。よく眠れましたか？(ﾆｺ』
「は、はい。お陰様で…」
あれ？透さん？バーボンじゃなくて??それに普段だったら呆れた顔をして、ため息付いてくるのに。今日は機嫌が良い？
僕が固まっているのが不思議なのか、彼女は首を傾げて問い掛けてくる。
『どこか具合が悪いんですか？』
そう言いつつ近付いてきて手を伸ばし、僕の額を触る彼女。自分の額を触りながら“熱は無いですね”なんて言ってる。
「えっと…どこも不調はありません」
『良かった(ﾆｺ』
…Aさんがおかしい。普段の彼女らしくない。僕に終始笑顔を向けてくることなんて全然ない。しかも愛想笑いではなく、本物の笑顔。偽物か？とつい手を伸ばして頬に触れる。マスクの感触はなく、彼女自身の顔だ。
僕が触っていてもその笑顔が崩れることはなく、むしろ嬉しそうに目を細めて受け入れている。その様子を見て体が勝手に動き、抱き締めてしまう。
抵抗することなく僕の腕の中にいる彼女。動き出したと思ったら背中に腕を回してきて
『ふふ、今日は甘えたさんですね？』
なんて嬉しそうに言う。ぎゅって心臓が握られたみたいになり、彼女を抱き締める腕の力が強くなる。
少しすると背中をぽんぽん優しく叩かれた。手を緩めると火にかけている鍋の元へと、彼女はゆっくりと戻っていく。
その背を追いかけ、後ろから緩く抱き締める。中腰になり彼女の肩口に額を乗せていると、彼女の手が僕の頬に軽く触れた。顔を上げると
『あとで構ってあげますから、少しだけ待っていてください』
ﾁｭｯと一瞬だけ頬に柔らかい感触を感じる。吃驚した僕はそのままぴしっと固まった。
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輝(プロフ) - 雪丗さん» ホントですか！？やった…！ありがとうございます！！ (2018年9月9日 15時) (
レス) id: 7ffc6db072 (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 輝さん» リクエストありがとうございます。お時間掛かるかもしれませんが、書かせて頂きたいと思います。少々お待ちくださいませ。 (2018年9月9日 13時) (レス) id: a6201812ee (このIDを非表示/違反報告)
輝(プロフ) - 自分を好きと言いながら昴に泣き付いたり他の人に抱き着こうとしたりする夢主に嫉妬する安室さんが見たいです！ (2018年9月9日 11時) (レス) id: 7ffc6db072 (このIDを非表示/違反報告)
輝(プロフ) - 作者の夢から派生したお話の最後で昴に泣き付いてましたよね。それで出来たらなんですが (2018年9月9日 11時) (レス) id: 7ffc6db072 (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます。楽しんで頂けたようで嬉しいです。 (2018年8月26日 19時) (レス) id: a6201812ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪丗
| 作成日時：2018年6月11日 22時
