貴方のために出来ること part.6【名探偵コナン】

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Aside


扉を隔てたリビングから、バーボンの大声が響く。


「赤井が発砲した!?」


いいなーいいなー。私も秀一がどんな状況でどんな活躍か知りたいなー。こんなことなら秀一にカメラでも付けておけば……違うな。私が見たいのは秀一視点じゃなくて、秀一そのものだ。くそぅ……今思えばバーボンの悔しがる顔なんて、見ようと思えばいつでも見れるじゃん。秀一の仕事してる姿の方が貴重だ。というより秀一の姿でいることの方が貴重だ。今から行っても間に合わないし、……っていうか抜け出したりしたら秀一に怒られるし。いやそんな事しなくても帰ればいつでも会えるんだけど。昼間は沖矢昴だとしても、四六時中変装してるわけじゃないだろうから寝るときは秀一の素顔が見れる。あ、久し振りに一緒に寝たい。前見たいに秀一の枕元で寝顔見ながら寝たい。また一緒にご飯も食べたいし、お散歩もしたい。家の中でのんびりしてるのもいいなー。頭撫でて貰いたいし抱っこして欲しいしちゅーもして貰いたい。今なら口でも受け入れらrやっぱ無理だ死ぬ。めっちゃ帰りたくなってきた。帰ろーかなー。…………何もかも中途半端だった(ｽﾞｰﾝ


うー……って頭を抱え込んで踞る。そんな事してたら、扉の近くに人の気配を感じ取って我に返った。


(やべっ!?)


すくっと立ち上がって足音を立てずに、廊下の奥へ移動する。


バーボンが御暇するため、リビングの扉を開けて出て来た。私はそれを気配を消しつつ、廊下の角から様子を伺う。


「ところで僕みたいな怪しい人間を、家に居れて良かったんですか？」


「是が非でもお話ししたいようだったので。ただ、お話好きな宅配便屋さんだと思いましたが」


「は、はぁ……」


(ぷっ！お話し好きの宅配便屋さん！ふふふっ。確かに長い間話してた！)


優作さんの一言を聞けば、お腹に片手を置き、もう片方の手で口を押さえる。声を出さないように気を付けながら、肩を震わせて笑った。


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