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「ところで僕を呼んだ用件は?」
『んー!決まって、るじゃないです、か!依頼、の件です!』
「何か問題でもありました?」
『取れな、いー!もんだ、いなんて、ありませんよ!ちょっと手下ろして!!』
「いやです。では何故?」
『情報は集め終わりました!』
「え?」
『隙ありです!!』
「あっ!!ちょっ!?」
バターン!
私はバーボンの一瞬の隙を付いて、ぴょんっと飛んで鍵を掴んだ。けど私を支えていた彼は、バランスを崩して後ろに倒れていく。腰に回っていた彼の腕に引っ張られるように、私も共に床へと倒れた。
『……痛いです』
「……僕の方が痛いですよ」
フローリングの床にバーボンは背中を打ち、私は彼の上に乗る形で倒れた。私は上体を起こして、彼のお腹に跨がる形のまま口を開く。
『大人しく渡さないから、こういう目に遭うんです!反省しなさい!』
「…………」
『?』
じっと動かなくなって、何も返事をしない彼に疑問がわく。
『バーボン?大丈夫ですか?強く打ち付けました?』
顔を覗きみると、何とも色っぽい視線を向けられ艶やかな声音で一言。
「……Aさん、大胆ですね?(艷」
『……アホですか』
「ベシッ)い"っ!?」
呆れた視線と共に、バーボンの頭を強めに叩く。彼の上から退いて立ち上がり、パソコンの方へ向かった。後ろから「怪我がないよう下敷きになったのに、叩くなんてひどいです……」って言葉は、無視する。
パソコン横に置いておいた資料を手に取り、ソファに座った彼に手渡す。途端に彼は思考を切り替え、真剣な表情に。普段から、そのままでいて欲しいものだよ……。
「頼んでから、まだ5日しか経ってないですけど?」
『ええ。ですが御依頼分は用意しました』
パラパラと目を通す彼は、真剣そのもの。彼が読んでる間に、コーヒーでも淹れるかとキッチンへ。
二人分のコーヒーを淹れ、お盆に乗せてリビングに戻る。彼の前にカップを置き、対面へ移動しソファに座る。コーヒーを飲みつつ、彼が読み終わるのを待つ。
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夜空(プロフ) - いつも楽しみにしてます最近頑張ってください応援しています (2021年5月1日 15時) (レス) id: 15c1247fea (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - ベルモットさん» 作者の描写能力が乏しくて申し訳ありません。組織に加入した理由を簡単に説明しますと、組織を離脱する赤井さんの代わりに明美さんを見守る為です。シェリーのような感じで、夢主が仕事をする場面とはどういう意味でしょうか?理解力がなくて、申し訳ありません。 (2019年6月17日 23時) (レス) id: 6ba5bde614 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - あと、夢主人公が何故黒の組織に加入したのかが知りたいです。 (2019年6月17日 22時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 始めは動物系苦手でしたが、ストーリー性が深く吸い込まれる程で楽しくなって来ました。黒の組織絡みが良いですね。夢主人公が組織の仕事をしている場面をもっと見たいです。シェリーの様な感じで。 (2019年6月17日 22時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 彩音さん» コメントありがとうございます。苦手系の話にも関わらず読んで頂き、そして楽しいと言って頂いて作者も嬉しい限りです。応援も有難うございます。ルパン達との絡みは先の展開をお待ちください。今後とも楽しんで頂ける作品になるよう精進いたします。 (2018年7月1日 21時) (レス) id: 6ba5bde614 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪丗 | 作成日時:2018年6月5日 22時