貴方のために出来ること part.19【名探偵コナン】

782,明けましておめでとうおめでとうございます。本年も作者共々よろしくお願い致しますm(__)m ページ6

以前は秀一が掛けてくれる言葉に、みゃあみゃあみぅみぅ返事をしているだけだった。秀一の優れた猫語読解能力で会話が出来たけど。今でも度々、良く伝わってたな。すげぇって思う。


チェシャ猫でも会話はしてた。お仕事関連ばかりだったし、大抵無茶振りばっかだったけど。あれはあれで楽しかったなぁ〜。……容赦なくて怖い思いもしたけど。


会話が途切れて沈黙してしまっても、場の空気が気まずくなるなんてことは無い。むしろこの静かに流れる空間は心地好い。秀一と共に暮らしていた時の穏やかでいた心を思い出す。ほわ〜ってしてる。


今の私は警戒心を何処かに置き忘れた状態なのだろう。普段なら刺さるように感じる好奇な視線に気付かず、周りにいる人達の話し声も耳に入らない。唯一耳に届くのは、食器同士が触れて鳴る小さな音や息遣いという私達二人だけの空間で鳴る音のみ。


「少し気になっていたのだが」


ほわっとした気持ちと緩んだ表情のまま『なんでしょうか？』って聞き返す。


「君は、どうしてアメリカ(こちら)へ？留学……にしては時期がズレているから違うだろう？」


そんな秀一の疑問に、ほんのちょっとだけ気を引き締めた。相手が秀一といえど、こちらに来た目的は詳しく説明出来ることではないから。


『そうですね。留学ではないです。なんと言いましょうか……』


「言いづらいことだったなら無理に話さなくとも良いぞ」


秀一の気遣いが嬉しい。……んだけど、ちょっと寂しそうな表情をするのはどうしてなの？止めよ？言っちゃいけないことまでポロリしちゃうから。


『……見聞を広める、というのは大げさですかね。友人の輪を広げようかと』


「友人？」


『はい』


わざわざアメリカに来てまでお友達作りをするっていうのは変な話に聞こえるかもしれない。


お友達100人計画なんですぅ〜♪


では断じてない。そんなにいらんわ。つーか私はそんなに人付き合いが良い方じゃないので、お友達と言う名の赤の他人になること間違いない。赤の他人はお友達の枠に入りません！ってツッコミをくれても良いよ？むしろおくれ。


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