貴方のために出来ること part.19【名探偵コナン】

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挨拶もそこそこにブツッと切ってやった。切る寸前に〈嵐猫(あらしねこ)か〉って聞こえたんだけど。


なんだそりゃ？荒らし猫？まだなんも荒らしてないわ！失礼なヤツだな！！


って気持ちでいっぱい駆け回ったわ。そのお陰でぐっすり寝れたよ。


後々寝れない理由をよく考えてみて気付いたんだけど。


私がこなしていた鍛練は走り込みなどの基礎トレーニングのみ。日本だったなら、これに追加して梅ちゃんとの組手が加わるわけなのよ。


普段から行っていたからあまり気にならなかったけど、梅ちゃんとの組手は思っていた以上に激しい運動だったってことだろう。そうじゃなきゃ寝れないなんてことが起きるはずないもの。


聞いたわけじゃないけど、梅ちゃんも私と同じ症状が起きていたんじゃないかなー？と思う。だから適切な答えを示せたんだ。私の推理ズバリ的中してる。絶対。


てなわけで。有り余ってる体力を消費させようと走り回ってる。ぐっすりすやぁと寝るために、朝晩の二回ね！


タッタッタッタッと一定のスピードを保ちつつ、公園内を走りながらふと思い浮かんだことは


(梅ちゃんもやるようになったのかー。
つい最近までぴよちゃんに毛が生えた程度だった気がするんだけどなー？
気付かないうちにランクアップしてんだなー。そっかー。


…………。


自力でエサを捕れるようになったって感じかな！
やーっぱり！まだまだぴよちゃんかー！
まったく〜、ぴよちゃん脱却はいつになることやら〜。にゃっはは〜！)


好き勝手なことばかり。本人が聞いていたら目を吊り上げて怒っているに違いない。でもその本人はいないので、私の中でこのまま確定になるのだ。


楽しい気分で走り抜けていれば視界の端に捉えたもの。動かしていた足を止め、ピタッ！とその場で停止。


背中を向けてるヤツに、そろ〜りと近寄り、その胴体をがばちょ！と両手で捉えた。


『お前はタマサブローじゃないかー』


「フギャ！？」


『おおー、ごめんごめん。驚かしてー』


よしよし、よしよし。って落ち着くように撫でてみるも、尻込みしつつ警戒しているタマサブロー。


まあそりゃそうだよね。タマサブローからしたら、はじめましてになるんだもん。でも私からしたらそんなの関係ねぇって感じで話し掛ける。


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