今、やれることをやる 二【呪術廻戦】

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『み゛！？みゃ！？(え゛！？母さん！？)』

お姉さん、一児……かは分かんないけど、高校生男子のママなの！？若っ！？めっちゃ若っ！！？……え゛！？いくつん時の子！？

さっきとはまた違った衝撃に荒ぶる脳内。私の脳ミソ忙しいな。

「前にも観たことあるやつを観てきたんだよ。ところで」

お姉さんの息子くん、じゅんぺいくんって言ったっけ？……はっ！松田さんは陣平くん！おしいっ！！って違う！！

順平くんが私へと視線を向け、それを見たお姉さんは嬉々として声をあげた。

「そう！聞いてよ順平！この子！話し掛けたら返事してくれるのよ！」
「もう、何言ってんの……。そんなわけ」
「本当だって！騙されたと思って話し掛けてみなさい」
「ええ……？」

お姉さんと私を交互に見ていたかと思えば、困惑した表情で私へと顔を向けた順平くん。口を開き

「えっと……、こんにちは？」
『みゃ！(こんちゃ！)』
「今日はいい天気だね？」
『みゃあ(そうだね)』
「夏とは思えない過ごしやすい気温で」
『みぅ〜(お散歩日和だよね〜)』
「…………うん。返事するね」
「でしょ〜？何言ってんだかは分かんないけどさ！あははっ！」
『みみゃ！？(お姉さん伝わってなかったの！？)』

めっちゃ会話弾んでたのに！？ウソでしょ！？って、つい今しがた会話した順平くんに顔を向ければ「確かに分かんないけど」って肯定された。

『みゃぁ……(この親子思わせ振りすぎるぅ……)』

テンションが高かったこともあって、落差も激しく、しょぼーん……と項垂れる。

何か心を弄ばれた感が……。いや、私が勘違いしただけなんだけどさぁー……。今ので疲れちゃったよ……。今日の散歩はここまでだな。

帰ることを決めた私の頭の天辺に、つんつくと突っつかれてるような感触に気付いて顔を上げる。満面な笑みを浮かべたお姉さんが

「さっきまで元気いっぱいだったのに静かになったね。疲れちゃった？」

私の心をズバリ言い当てた。

やはりこのお姉さん出来る……！ごくりっ……！

なんて脳内茶番をしているうちに、お姉さんに撫でられ、そこへ順平くんまでも参戦。

身体の隅から隅まで四本の手に撫で回され、弄くり回され、私の一日は終わった。


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