今、やれることをやる 一【呪術廻戦】

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ちょっと距離があるけど、いくつもの光が瞬いて見える場所がある。大正時代とは思えないような光の塊に自然と広角が上がる。やっと元いた時代に帰って来れたのだと。

『帰れるー！秀一に会えるぅー！にゃっほーい！！』

嬉しさからぴょぴょーんっ！とその場で数回ジャンプ。ひらっと揺れる羽織の裾が視線に入り、

『はっ！チェシャ猫の衣装置いてきた！？しかもスマホも！？……ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ッ！！あれには秀一とのツーショットが入ってたのに゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛っ……！！』

どっから出してんだ？と思える程の声が辺りに響く。その場に両手で頭を抱えながら蹲った。

チェシャ猫の衣装はどうとでもなる。スマホも買い換えればいい。けど秀一とのツーショットだけはっ……！

『…………仕方がない。秀一から盗ろう(貰おう)』

帰って早々、とっても大切で大きな使命が出来た。バレたら色々と怖い思いをするかもだけど、バレなければ問題ない。私頑張るっ！

使命感に燃えつつ立ち上がり、光源の元へ向かおうと一歩を踏み出すが

『……ここって東京かな？』

ふと思い至り、足が止まった。何故こんな思考へ向かったかと言うと、お金が無いから。いや一応あるわ。大正時代で稼いだお金が。でも使えたっけ？？って感じなのよ。

一円なら今でも使えるはず。でも一銭になると……銀行ですら交換出来なかったはずだ。袖口からお財布を取り出して中身を覗き、数を数えてみるけど……。

『……小銭ばっか』

今、私が居る場所が他県だったら帰るのに苦労することになるだろう。

食べ物も買えな……、猫の姿になれば恵んで貰えるのでは？
移動するにも足が……、最近まで歩いての移動ばっかだったじゃん。
寝る場所……、野宿してたよね？

『あ。割りとイケる』

どうとでもなりそうだ。唯一困るのは時間的な問題だけど……バーボンに連絡が取れれば迎えに来てくれるんじゃね？

格好について何か言われそうだけど、コスプレですが？なにか？で押し通そう。

『公衆電話と十円あればイケる！』

街中に行けば、公衆電話の一つや二つは見つかるだろう。十円玉だって落ちてる可能性ある。イケるイケる！！

『帰るぞーい！！』

って何度目か分からない大声を上げたら、ぶわっ！と背後から変な気配を感じ取り


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