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──ご飯を食べて一時間くらい経過した頃、コンコンと部屋の扉をノックされた。『どーぞー』って入室許可を出せば
「やぁ。軟禁生活、お疲れサマンサー!」
と爽やかな声を発した男性。高身長で私と同じ白髪。服の上からでも見てとれる鍛えられた身体。パッと見は悪くない……はずなんだけど、格好が不審者丸出しの人が現れた。
上下共に黒の服装は良いよ。私も着ることあるから。でもさ?何で目隠ししてんの?人見知り?それとも恥ずかしがり屋さん??どっちでも良いけど、はじめましての私の前に出てくんなよ。なんて思う。
「あれ?どうかした?」
『いえ別に』
「あ!もしかして〜、このグッドルッキングガイの僕に見惚れちゃったのかな〜?」
からかわれていることがよく分かるニヤニヤ顔をする見た目不審者な人。
私が今まで会ってきた人達の中では、萩原さんに近しい感じ。だけど違う。萩原さんはカッコいいの中に可愛いのも混じるお茶目さんだから。この人はまた別の人種だ。だってイラッとするもん。顔には出さないけど。
この調子が軽くて人をからかう態度は、どちらかというとチェシャ猫に似てる。=私に似てるってことだ。……なるほど。これが同族嫌悪。ほー?
ニヤニヤしっぱなしの目の前の人へ、とりあえず『はっ』って笑ってやった。
「ちょっと待って?女の子に鼻で笑われたの人生初なんだけど」
貴重な体験おめでとう。十二分に噛み締めると良いよ。って雑なことを脳内で返しておく。
『用があって来たんじゃないんですかー?』
私の言葉に肩を竦めた人は、我が物顔で部屋の中を歩き、ドスッとソファへ腰を下ろして無駄に長い足を組んだ。
「僕は五条悟。君の名前は?」
『ここ入れられた時に名乗ったんですけどねー。まぁいいか。A。神谷Aです』
「僕が聞いてるのは本名だよ」
本名ですが??何言ってんだ?こいつ?ってジト目を向けてやる。
「ふぅ……。ここ数日掛けて君のことは調べた」
『そうですか。何か出ました?』
「いんや。なんにも」
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雪丗(プロフ) - 寝子さん» 神作者だなんて…((( ;゚Д゚)))畏れ多いっ…!(;>_<;)作者の方こそ自分の作品を読んでくださる寝子様や読者様方に出会えてとても幸せです。本当にありがとうございます(*^^*) (2021年8月5日 22時) (レス) id: a83da031ca (このIDを非表示/違反報告)
寝子(プロフ) - 読み返し中です。爪痕を残していくスタイルです。こんなに面白い作品を書ける神作者に出会えて幸せです。これからも応援しています! (2021年8月5日 16時) (レス) id: 031b8fe371 (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 十六夜さん» 御了承ありがとうございます(^^)そうなんですよ。最強の目には敵わないんです(笑)声援もありがとうございます(*^^*)これからもよろしくお願い致しますm(__)m (2021年2月11日 15時) (レス) id: 61bafc2705 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜(プロフ) - はい!もちろんです!そうですよね、五条先生なら絶対にすぐ気づいちゃいますね!なにせ最強ですしw更新楽しみに待っていますね!これからも楽しく読ませていただきます!頑張ってください! (2021年2月9日 0時) (レス) id: d92903b6b1 (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 十六夜さん» チェシャ猫での戦闘ですが、変装し正体を隠して…というのは、目の良い五条先生が居るので即バレするとの考えに至りました…。チェシャ猫テンションで暴れまわるならば可能かと。そちらでもよろしいでしょうか?(>_<) (2021年2月6日 21時) (レス) id: 61bafc2705 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪丗 | 作成日時:2021年1月4日 22時