貴方のために出来ること part.4【名探偵コナン】

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本日は天気良好で、今いるのは陽当たりの良い屋根の上だ。そして静かな住宅街。はっきり言って寝れる。お昼寝できる。


ふあ〜〜……っと大きな欠伸をして、涙が浮かんだ目を擦っていると


「何やってるの、あなたは!!!!」


というシェリーの大声が聞こえた。何事だ!?と彼女の声で、さっきまでの眠気が一気にすっ飛んでいった。


じっと阿笠邸を睨んで、いつでも動けるように警戒する。ちょっとしたらシェリーと探偵君、そしてさっき阿笠邸に入っていった少年二人が出て来た。そのうちの体の大きい子の左頬には、くっきり手形がある。


(……本当に何があったんだ??)


困惑する頭で様子を見てたら、シェリーが怒鳴り散らしてた。カレーがうんたらかんたらで、材料を買いに行くと。


よくわかんないけど……怒られてる子が何か悪戯でもして、作ってたカレーをぶち撒けたのかな？それで買い出しに行くことになったと。


探偵君は精肉店へ。シェリー達はスーパーへ行くと別々の方向へ向かっていく。大事件とかじゃなくて良かったよ。


シェリーを追いかけるかなと立ち上がろうと膝に手を当てたところで、探偵君の家から男性が出て来た。


(あの人は……!!)


米花百貨店で探してた秀一と似たような匂いの男性だった。彼はシェリーの後を、一定の距離を保つように追いかけていく。彼がﾞ、さっき子供たちが言っていた“すばる”？


(……まさか、……いやでも……)


私が彼の事で知ってるのは、秀一と似た匂いで、探偵君が家を貸してて、シェリーを追いかけたってことだけ。


見た目も声も秀一じゃない。全然違う。
でもあの姿が変装なら？私も変装でチェシャ猫をやってる。出来なくはない。
でも声は？探偵君は変声機を使ってた。なら彼も有り得なくはない。


今の私の想像は、ただ秀一に“生きてて欲しい”っていう願望からなのかもしれない。違ったらまたいっぱい泣くと思う。それでも確認しないとって、彼をあとを追いかけることに。





スーパーに入って行った彼の後を追うように入ろうとしたけど、ピタッと立ち止まる。


(どうやって確認すれば良い？)


“貴方は赤井秀一ですか？”何て聞けないし。そもそも私を知らない。今からチェシャ猫になるのも、行って戻ってくる時間が惜しい。


(……いや。一つだけ確認できる方法がある――)


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