貴方のために出来ること part.17【名探偵コナン】

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本日は有言実行の如く、梅ちゃんの引っ越しをしているであります！


『全部移動し終わったー？』


「あぁ」


『よっしゃー！引っ越し蕎麦じゃー！ってことで茹でてる間に、上下左右の御近所様へ挨拶して来い。手土産用意しといたから』


「用意のいいこって……」


何処か呆れながらも、私が指差した方へと向かっていく梅ちゃん。玄関先には四件分の手土産がある。中身は大したものじゃないよ。


それを手に持って玄関を潜ろうとしてる梅ちゃんへ、『待った！』と止める。


「あ？」


『こいつらも連れてけ』


って抱えあげたミケブチを差し出した。


「いや、何でだよ。挨拶すんのに邪」


『梅ちゃんだけじゃ門前払いされちゃうかもでしょ』


「…………」


『インターホン越しに、こいつらが見えた方が開けてくれるさ』


「…………」


何も言わず二匹の首根っこをつまみ上げて、ドスドスッと玄関を潜っていった。健闘を祈る。








お湯沸かせてー。蕎麦容れてー。って引っ越し蕎麦の準備が終われば、テーブルの上にはシンプルなざるそばが二枚。ミケブチにはカリカリ。


『いただきまーす』って手を合わせて挨拶をし、ずるずる〜っと啜れば、あっという間にペロリと空っぽ。


食後のデザートとして、市橋さん達に貰った引っ越し祝いを開けようと思います。縦横20cmくらい高さ30cmの箱。ゆっくりと蓋になっている箱を、上へと持ち上げれば中身が姿を表す。


『ぷちしゅー！』


「多っ……。つーか塔になってやがる……」


『クロカンブッシュって言うんだよ』


一口サイズのプチシュークリーム達が塔のように積み重なっていた。


『お茶or珈琲』


「あー……茶」


『うむ！』


二人分の緑茶を淹れ、爪楊枝を用意。食べる準備完了！ってことで。ぷすっと一番上のプチシューを刺して口へとペロリすれば


『うんまぁ〜♪カスタードじゃなくてレモンチーズだ。さっぱり系！』


「あ？こっちは抹茶味だぞ」


『え？？』


梅ちゃんの言葉に、次のプチシューを刺して口に含んでみれば


『かぼちゃ！』


「あ。王道カスタード」


『ん〜！いちごぉ〜！』


「さつまいもあん」


『今度は生クリーム！』


「チョコレート」


『お？抹茶だ』


「同じ味も入ってんだな。……ん？メロンなんてのもあんのか」


って具合に、いろんな味のプチシュー達がいた。クロカンブッシュが、まさかのロシアンルーレットだったよ。楽しかったし、美味しかった！ご馳走さまです！！


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