ifストーリー*もしも夢主ちゃんの組織潜入が赤井さんがいる間だったなら(続) ページ6
≪簡易ですが食べてください。アスティ≫
というメモと、ラップに包まれたサンドイッチ。家で食べようとそれをカバンに放り込んで、部屋を出る。車に乗り込んで急ぎ家へと、アクセルを踏み込んだ。
──鍵を開けて玄関に入り、靴を脱ぎ捨てリビングへ走る。
「A!!?」
『み"!?』
大声を出して呼んだからか、ビクッ!と体を反応させたあと俺を見ながら固まるA。カバンを放り出し、Aを顔の前まで持ち上げる。
「すまない……帰ってこなくて。腹減っただろう?すぐに用意するからな?」
昨日から何も食べてないAに、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。その気持ちを込めて謝罪をすると、Aは尻尾で俺の頬を撫で返事をしてくれる。
『みゃあ』
怒ってない様子にほっと息を吐き、急いでAの食事の用意だ。
Aのご飯と、自分のコーヒーを手に持ってリビングへ戻る。するとAが俺のカバンの中から、先程詰め込んだサンドイッチを引き摺り出していた。匂いで気付いて出してくれたんだなと思い、感謝を伝える。
「出してくれたんだな。ありがとう」
手に持ってる物を置いてから、カバンに詰め込んだせいで、少し形が崩れてしまったサンドイッチを手に取る。ラップを綺麗に取り、口に入れた。簡易と書いてあったが、ふわっとしたパンに、挟んであるレタスとトマトに絡んだマヨネーズのソースがマッチしてて、自然と口から出た言葉。
「美味い……」
小さく呟いた言葉に反応したのはAで、俺の顔に飛び掛かってきた。
「んっ!?なんだいきなり!?」
みゃあみゃあ鳴きながらすり寄ってくる。意味はわからなかったが、ご機嫌なようなので頭を撫でてやる。そうすれば俺の手に頭を擦り付け、“もっと撫でて”と催促しているよう。その姿が可愛らしく、もっと構っていたかったが、そういうわけにもいかない。
口に残りのサンドイッチを放り込み、コーヒーで流し込む。
また出掛ける準備をして玄関へ。毎日日課の見送りに来たAを持ち上げて声を掛ける。
「今日は早めに戻ってくるからな……」
Aとゆっくり過ごしていたかったんだが……と寂しく思っていると、ペロリと舐められる。励ましてくれてるようで頬が緩んだ。
『みゃあ』
Aの挨拶を聞いて額にキスをしてから、「行ってくる」と声を掛け家を出た__。
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新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 雪丗さん» 結構やんちゃもあったし、縄張りの意識も高く、従兄弟の家の庭も広くいつも外に遊んでました。 (2019年10月1日 17時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» モグラとまで喧嘩したんですか?その猫ちゃんは、縄張り意識が強かったのかもしれませんね。 (2019年10月1日 16時) (レス) id: 61bafc2705 (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 雪丗さん» 従兄弟の猫が元々外に遊んでたところにカラスと喧嘩?みたいになったそうです。自分は、その話しを聞いただけで、その猫も庭に遊んでたら、何故かモグラと喧嘩?したそうです (2019年9月30日 22時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» 鳥に猫を追い掛ける習性なんてあるんですか?作者は初耳です。桜様の従兄弟さんの猫とカラスは縄張り争いをしていたか、どちらかがちょっかいでも出したのかもしれませんね。 (2019年9月30日 21時) (レス) id: 61bafc2705 (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 雪丗さん» ガラスにもカモメにもやられてしまいますね、鳥は猫を追っかける習性もあると聞きましたよ。自分の従兄弟の猫も昔、ガラスに追っかけられて大変でした。 (2019年9月29日 11時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪丗 | 作成日時:2019年4月29日 1時