貴方のために出来ること 番外編part.3【名探偵コナン】

防衛は大切……でも、ほどほどで。 ページ42

駆け寄ってきた探偵君は私を見上げながら「ね、猫さん……なの？」って質問されたよ。

『そーだよ。何に見える？』
「……小柄な強盗犯かな」
『だろうね。知ってた』

探偵君が強盗犯というくらいだから分かるだろうけど、今の私の格好を説明しよう。

飛沫防止に黒のマスクを付け、同じく飛沫防止にウィンタースポーツ用の色付きゴーグルを装着。素手で触らないように黒手袋も装着している。

それだけじゃなく髪に飛沫が飛んで来ることを懸念し、髪を一本に結わえてジャケットの中へ仕舞い黒帽子を被ってガード。首元も黒のネッグウォーマーでガード。黒で統一された様相です。

とことん肌を出さないようにって、ガード、ガード！ガード！！ガードッ！！……徹底してるでしょ。

「ちょっと過剰防衛し過ぎなんじゃ……」
『こうしないと外出ちゃダメって。秀一が……』
「あー……」

納得しているような声を出しながら、人のことを上から下まで見る探偵君。私の顔まで視線が戻った次の瞬間

「不審者過ぎて一緒にいたくない。今日は解散」
『そんなっ！？』

探偵君の意思は固く、合流して数分で解散となった。散歩する気にもなれなくて、しょんぼりのまま帰ったよ……。

帰宅した秀一に、今日のことを泣きながら訴えたら「……仕方がないな」って渋々と規制を弛めてくれた。瞬時にスマホを取り出し探偵君へ連絡。

A少年!マスクと手袋だけなら遊んでくれる!?
コナンそれくらいなら
Aじゃあ!あそぼ!
コナンいいよ
A(ﾟ▽ﾟ*

今日遊べなかった分、目一杯遊ぶぞー！ってめっちゃ楽しみにしてた。

……んだけど、約束の日に事件が起きて遊びが中断。探偵君の活躍により早期解決したが、私の楽しみを邪魔した犯人へ怒りの鉄槌を下してやることになるのは、また別のお話＿＿＿＿。


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