ifストーリー*もしも夢主ちゃんの組織潜入が赤井さんがいる間だったなら(続) ページ5
(あ)
ごそごそと取り出したのは、私が作って置いてきたサンドイッチ。食べなかったのか……と凹んでいたら
「出してくれたんだな。ありがとう」
と笑顔で言ってくる。私のご飯を床に置いてから、サンドイッチを手にとってコーヒーと共に机に並べる。そして「いただきます」と言って口を付けた。ぼそりと聞こえた声に、飛び掛かったのは愛嬌ってことで許してね?
ご飯を食べ終わったあとは、またすぐ仕事に出掛ける準備をし出す秀一。玄関までお見送りすれば
「今日は早めに戻ってくるからな……」
と寂しそうに眉尻を下げている。ペロリと鼻先を舐めれば、嬉しそうな表情に変わった。
『みゃあ(いってらっしゃい)』
秀一はチュッと私の額にキスをしてから「行って来る」と笑顔で出ていった__。
赤井side
俺の隣で、うとうとと船を漕いでいたアスティ。起きていようと懸命に抗っていたが、ついに力尽きて眠ってしまった。
「アスティ」
声を掛けても揺すっても起きない彼女。規則正しい寝息をたてている様子を見て、抱え上げベットに運ぶ。
「……本当に無防備だな」
困った子だ……と苦笑を漏らし布団を掛ける。時計を見ると現在22時。Aが家で待っているが、彼女を置いて帰ることも出来ない。2時間程仮眠をとったら、彼女を起こして帰るかと決めて俺もベッドに横になる。
横で眠る彼女を見ながらふと思う。アスティは基本情報収集が主な仕事。にも関わらず、隙は見えなかった。Segretoとしてやっていたからかと思ったが、チェシャ猫だとわかったことで納得だ。運動音痴は正体がバレないように演技。どこ所属かはわからないが、俺と同じNOCなのだろう。
『すー……すー……』
「……気を抜きすぎじゃないか?」
もぞっと動き寝返りをうったアスティは、俺に背を向け猫のように丸まった。
「……ねこ」
チェシャ猫の名の通りだな。と自然と頬が緩む。彼女の体を引き寄せ、首筋に顔を埋めながら目を閉じて眠りについた。
──次に目を覚ました時、カーテンの隙間から見える外は明るかった。
「……ん……A?」
普段枕元で寝ているAを探したが見当たらない。体を起こし部屋を見回して、はっと気付く。
「まずい!?」
仮眠のつもりが熟睡していた。隣で寝ていたアスティもいない。「急いで帰らなければ!」と、バタバタと準備をする。テーブルの上に置いてある物に気付き近寄ると
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新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 雪丗さん» 結構やんちゃもあったし、縄張りの意識も高く、従兄弟の家の庭も広くいつも外に遊んでました。 (2019年10月1日 17時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» モグラとまで喧嘩したんですか?その猫ちゃんは、縄張り意識が強かったのかもしれませんね。 (2019年10月1日 16時) (レス) id: 61bafc2705 (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 雪丗さん» 従兄弟の猫が元々外に遊んでたところにカラスと喧嘩?みたいになったそうです。自分は、その話しを聞いただけで、その猫も庭に遊んでたら、何故かモグラと喧嘩?したそうです (2019年9月30日 22時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» 鳥に猫を追い掛ける習性なんてあるんですか?作者は初耳です。桜様の従兄弟さんの猫とカラスは縄張り争いをしていたか、どちらかがちょっかいでも出したのかもしれませんね。 (2019年9月30日 21時) (レス) id: 61bafc2705 (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 雪丗さん» ガラスにもカモメにもやられてしまいますね、鳥は猫を追っかける習性もあると聞きましたよ。自分の従兄弟の猫も昔、ガラスに追っかけられて大変でした。 (2019年9月29日 11時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪丗 | 作成日時:2019年4月29日 1時