2019ハロウィン・分岐version ページ27
Aside
カラーン!と勢いよく開けたポアロの扉。お客さんは0。全くいない。その理由は閉店した直後に突撃したからだ。
「申し訳ありません。本日の営業は……ってAさんではないですか。どうかしましたか?」
店内を掃除していたバーボンだったが、来店のベルを聞いて振り向き様に断りの言葉を言おうとしていた。でも私の姿を見て言葉を止め、目を見開く。けどすぐに笑顔へ変わって問い掛けてきた。
『突撃!隣のトリック・オア・トリート!!』
「……えぇっと……ハロウィンは昨日終わりましたよ?」
『知ってます』
でもバーボンは、公安の仕事でポアロにいなかった。私はお前の作ったおやつだけは楽しみだったんだ!何でいない!このやろ!という気持ちで来た。
ポアロの閉店時間に、私が外出してるなんて滅多にないぞ。おやつのために、秀一に一生懸命おねだりしたんだから。こんな感じで
───
──
─
『おやつー……おやつー……おやつ食べたいのー……。食べたらすぐに帰って来るからー……』
「…………」
何も言わない秀一。許してくれそうもないので秘技を使うことにした。おそらく乱発したら通用しなくなるだろうから、いざという時しか使わない。今がその時だと私は思う!
半獣に変わり、悲しいって気持ちを胸いっぱいにする。そうすれば、しょぼーん……と肩の力は抜け猫背になり、尻尾もだらーん……と力なく垂れる。視線だけ上へ向け
『しゅーいち……おねがい……』
「……はぁ。わかった、わかった……。俺は外で待ってるから貰って来い」
オーケーの言葉を貰えば、さっきの空気はどこ行った?というくらい、尻尾は力強くピン!と立ち上がる。それと一緒に両手を上げ
『わぁい!秀一大好きー!!』
って抱きついておいた。
─
──
───
そんなこんなで現在、秀一はお外で待ってるの。だから早くおやつ寄越せ!
「お菓子は“ないです”って言ったら、イタズラになります?」
『なります』
「……どのような?」
『そうですね……』
顎に片手を近付けて、視線を右斜め上からゆっくりと時計回りに下げて行き、正面のバーボンへと向ける。
.
2019ハロウィン・分岐version→←作者の実体験から派生(妄想)したお話・その3+作者の言葉
223人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 雪丗さん» 結構やんちゃもあったし、縄張りの意識も高く、従兄弟の家の庭も広くいつも外に遊んでました。 (2019年10月1日 17時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» モグラとまで喧嘩したんですか?その猫ちゃんは、縄張り意識が強かったのかもしれませんね。 (2019年10月1日 16時) (レス) id: 61bafc2705 (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 雪丗さん» 従兄弟の猫が元々外に遊んでたところにカラスと喧嘩?みたいになったそうです。自分は、その話しを聞いただけで、その猫も庭に遊んでたら、何故かモグラと喧嘩?したそうです (2019年9月30日 22時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» 鳥に猫を追い掛ける習性なんてあるんですか?作者は初耳です。桜様の従兄弟さんの猫とカラスは縄張り争いをしていたか、どちらかがちょっかいでも出したのかもしれませんね。 (2019年9月30日 21時) (レス) id: 61bafc2705 (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 雪丗さん» ガラスにもカモメにもやられてしまいますね、鳥は猫を追っかける習性もあると聞きましたよ。自分の従兄弟の猫も昔、ガラスに追っかけられて大変でした。 (2019年9月29日 11時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雪丗 | 作成日時:2019年4月29日 1時