貴方のために出来ること 番外編part.3【名探偵コナン】

にゃんこと警察学校組【こっちゃむ様リク】 ページ12

Aside

夏が近付いて来るに連れて付き物であるものと言えば、強くなる日差しに暑くなってくる気温。そして安定しなくなる天候。梅雨だ。

洗濯物が溜まる時期。部屋干しや乾燥機に掛けるというのもあるけど、私はあまり好きではない。洗濯物でもお布団でも取り込んだときの、お天道様の匂いが好き。なので晴れた日にババッ！と一気に洗濯する。さすがに一週間ずっと雨が続くようなら諦めて洗濯するけど。

今日は残念ながら午前中は雨。なので洗濯は出来なかった。洗濯籠の中で三日分が肥やしになってる。でも今日の午後から晴れて、明日は一日中天気が良いそうだから！洗濯物は明日一掃する！

んで今日はこれから何するかと言うと、晴れてるうちに行かねばならぬところがある。どこか？決まってるでしょ！雨の日には行かない場所だ！つーことで行ってきます！

家を飛び出し、近道ーって人様の家を突っ切り目的地に向かって歩く。しばらく足を動かし寄り道することなく歩き続けていれば、目的地へ無事にたどり着いた。

敷地内へ無断で入り込み、毎度の如く探し人を求めて放浪する。外にいるかな？いるといいなーと。最近、仕事だったり子供たちと遊ぶ約束してたり、雨だったりで全然来てなかったんだ。そろそろ萩原さんが御乱心するかもしれん。

(たださ。一つ気になることがあるんだよね……)

頭を上げて空を見れば、雨雲が広がっていた。そして鼻に付くのは雨の匂い。結構前から気付いてはいたんだけど、短足で家から警察学校まで頑張って歩いたんだよ。四分の三も！そこでＵターンはしたくなかったんだ！それに私は天気予報を信じたいんだよ！

(だいじょぶだいじょぶ。きっと通り抜ける)

と内心で願いつつ探し回るが、なかなか見つからない。そんなとき、ポツ……と鼻頭に水滴が当たった。イヤな予感が……と空を見上げた瞬間──ザバァッ！とバケツを引っくり返したような雨が降ってきた。これはもう

『みゃー!!みゃー!!(天気予報の嘘つきー!!私はお前を信じないからなー!!)』

って叫ぶしかないよね。

あっという間にずぶ濡れになった体。毛が水分を吸収し体にピタリと引っ付く。体のラインが丸わかりなんだけど。体を振るって水を落としても、こんな雨の中では意味ないわ。でも

『みゃぁ……(屋根のあるとこまで遠い……)』


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