貴方のために出来ること〜もう一つの未来へ〜 part.7【名探偵コナン】

279, ページ7

ということで、探偵君が帰ってくる前にお引っ越しをすることに。荷物類は全て移動させたんだけど、『はい！終わり！』って言うわけにはいかないじゃん？なので大掃除をする。メンバーはもちろん私と昴。なんで昴なのかというと


「昴さん、留学しちゃうんですか……？寂しくなりますね」


「そうですね。僕も寂しいですよ。ですが、どうしても向こうでやりたいことがあるものですから」


「イケメンが一人減る……。それだけで気持ちが沈むわ……」


「園子……京極さんがいるでしょ……(ｼﾞﾄ」


「あは。目の保養は大切よ」


「Aさんもアメリカ行くの？」


『今すぐと言うことはありません。ですが心配なので付いて行こうと思ってます』


「心配になることなんてあるのか？」


『ありますよ。一つのことに集中してしまうと食事が疎かになります。掃除や洗濯も後でやるって溜まります』


「昴さんもそういうことろあるのね」


「お恥ずかしながら……」


と苦笑を漏らす昴。けど私の頭頂付近には「何てこと言うんだ」という感じの訴えがツンツン刺さる。オーラで訴えてくんの止めて欲しい。言葉に出してくれないかな。内心ガクブルだから。


「せっかく知り合えたのに……残念……」


「まあまあ。A姉ちゃんは、もうしばらくいるみたいだしさ」


「そうだけど……」


と言うわけで、angelちゃんに鈴木財閥のご令嬢、真純ちゃん。そして探偵君。この面子では秀一は昴になるしかない。だから変装してるのだ。そしてもう一人、一応男手としてバーボン呼んだ。


「お兄さんなら妹離れして自立してくれませんかね？」


と表情は笑顔なんだけど、目が笑っていないバーボン。昴に嫌味を言う。もうね。喧嘩腰だ。


そんな昴は私の頭の上に手を乗せ、緩く撫でながら優しく微笑む。そして


「それがなかなか難しくて……。白くて小さいものがうろちょろと動き回ってますので、目の端に捕らえると構い倒し甘やかしたくなってしまうんですよ」


と。そう言えばどの姿でも秀一放って動き回ってる時に、ひょっこり確保されるな。出来れば掃除や洗濯とか家事やってるときは、我慢して欲しいんだけど。作業途中でも確保されるから。掃除に関しては終わんないから。


昴を見上げながら、心の中で勘弁しておくれ……と訴える。すると視界の端で


「それはっ……わからなくもないですけど」


って言い出すやつがいた。


(わからなくていいよ。お前は。放っといてくれ)


とバーボンへジト目を向けておく。


.

280,→←278,

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す