貴方のために出来ること〜もう一つの未来へ〜 part.7【名探偵コナン】

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(君達が元の姿に戻ったら、寂しがるだろうね。あの子達……。私自身は子供達に関わって無いけど、見ていた限り、聞いた限りは楽しそうにしていたんだけど……)


探偵君とシェリーを見ながら、言葉に出しちゃいけないことを思う。そしてもう一つ、ふと頭に浮かび


『ただシェリーの体が戻っていないので、明美さんにどう説明するか？というのもあります』


「というと？」と探偵君は私に質問を投げてきた。


『明美さんはシェリーが組織で何をしていたのかを知らないでしょ？研究者だったことは知ってるけど、何を作っていたかまでは知らない。……世の中には知らないままの方が良いこともある』


シェリー自身が知らなかったとは言え、彼女は世間的によろしくない薬(もの)を作り、それを使用して何人も亡くなっている。そして明美さんが亡くなったことを知って自害するため服毒し、今現在この姿だ。


『……説明するべきじゃないと思うんだよねー。僕は』


言う方も聞く方も辛いだろう。私の意見に悲しげな表情をするシェリーと、眉を寄せて思案顔の秀一と探偵君。


『でもね。こうも思うんだ』


「なんだ？」


『この事はシェリー一人で背負うには重いことでもあります。二人きりの家族なのだから、共に背負うことも一つではないかと』


シェリーに向けて言えば、悲しげな表情から目を見開き驚きの表情に変わった。


「猫さん……言ってること真逆……」


『ﾆｬﾊﾊ』


探偵君に呆れたように言われた。簡単に言えば、最終的な判断は自分ですることが一番だよーって言いたいだけだ。


「……そう、ね。考えるわ……」


今度は難しい顔へと変わってしまったシェリー。ころころ変わるね。……私のせいか。難しく考え過ぎるのもどうかと思うので、もう一つ追加しておく。


『血の繋がった家族なんですから、分かってくれますよ。きっと……ね？』


小首を傾げながらシェリーへ笑顔を向ける。眉間に寄っていた皺が緩み、「そうね」といくらか表情が柔らかくなった。


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