貴方のために出来ること〜もう一つの未来へ〜 part.7【名探偵コナン】

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『みゃうみゃう！みゃー！(やだやだ！私は秀一のところに帰るぅー！)』


「あ」


じたばた暴れて抜け出す。秀一の元にぴゅーんと駆けて飛びつく。キャッチしてもらえば、もぞもぞと服の中へと潜り込んだ。安全地、帯？……潰されない限りは。


「クスッ。Aは俺の元に帰ってくるみたいだが？」


「さっきまで、気持ち良さそうに人の膝の上で寝ていたくせに……(ﾑｽ」


『みぅ(それはシェリーが離してくれなかったからでしょ)』


「ダメよ志保。Aちゃんはずっと前から、秀くんが好きなんだから。ねー？」


『み』


「というかお前はまた寝ていたのか？よく寝るな」


『みゃ！(寝る子は育つ！)』


私の回答に秀一は「育ってないがな」とクスクス笑いながら、人の鼻を突っついてくる。ぐぬぅ……間違ってないけど……ツンツンすんなよー！って、かぷって噛み付いてやった。はむはむしてるけど、ダメージは無いらしい。楽しそうに喉鳴らしてるから。


明美さんの元々住んでいたところは、組織に目をつけられていた。なので亡くなったことになって少ししてから、退去処分になってしまったので今はない。その建物の管理人さんが、いそいそと片付けたらしい。だから明美さんの住む場所は、改めて決める必要がある。帰ってくる前に決めることも出来たんだけど、勝手に決めるのはねぇ？ってことで本人と一緒に決めることに。


場合によってはシェリーと住みたいって言うかもしれないから、阿笠さんには事前に了承は得ていたんだけど本人は


「しばらくはホテルに泊まります。そして部屋を借りようと」


ってことだった。シェリーとの関係性をどうするかってのもあるし、元に戻ったあとがややこしくなるからと。


今はもう、いつでも連絡取れるし、会おうと思えばいつでも会える。急ぐ必要はないからって、互いに笑顔を向け合うシェリーと明美さん。


二人がどんな話し合いをしていたのか、私にはわからない。がっつり爆睡してたからな。でも二人のやり取りを見る限り、雰囲気は悪くない。上手くいったんだろう。


そんな姉妹を、私たち三人は心穏やかに見守り続けた＿＿。


((ところでいつまで噛み付いてるんだ？お前は？))
((んみ(気が済むまで)))
((……ふ。まったく。仕方のない子だな))
(((秀一さーん。呆れたような言い方してるけど、嬉しいんでしょー。頬緩んでますよー？言わないけど(ﾊﾑﾊﾑ)))


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