貴方のために出来ること〜もう一つの未来へ〜 part.6【名探偵コナン】

233, ページ7

垣根から猫(私)が現れた。バーボンに飛び掛かる・鳴き声・頭突きと連続攻撃を繰り出した。それはバーボンにクリーンヒットを与えて倒れたのだが、頭突きには反動ダメージがあったようで双方ともにダメージを受けた。と。


「……説明がゲームのテロップみてぇだぞ……」


「実際そんな感じだったからさ。分かりやすいかなって」


「まあ分かりやすかったけどさ……」


バーボンは私に「いきなり何するんですか!?」と視線で訴えてくる。『知らぬ』とそっぽを向いていれば、萩原さんが私を見て「痛かったね……」と、おでこ辺りを優しく撫でてくれる。痛かったよ。本当に痛かったんだよ。だからバーボンに向けて


『み"ゃ"あ"！(この石頭がぁ！)』


「相当腹が立ったんだな。こいつが突っ掛かってくくれぇだ……降谷お前何した？」


「何もしてない！被害を受けただけだ！」


そして松田さんと萩原さんの二人からはジト目を向けられるバーボン。


(帰ろうなんてするからだ。ざまあみろ。へっ！……あれ？なんかヤサグレた感が。……まあいいや。とりあえず私の任務終了だし)


前足で額をちょいちょいと数回擦ったあと、くぁぁ……と欠伸をする。そんな私を見てた松田さんと萩原さんは柔らかい笑みを受かべて


「俺達の話覚えてたんだな」


「ほんと。Aは賢いねー」


「何の話？」


「というよりお前達、この子と仲良さげだが……？」


「そりゃな。俺は五年前から知ってるし、萩原に至っては」


「七年前にAに助けてもらったからね！」


「「はぁ!?」」


萩原さんとの出会い編から始まり、松田さんに誘拐モドキをされて、萩原さんと再会したこと。そしてたまーにひょっこり現れる私と遊んだり、ご飯食べさせてくれたりしながら日々を過ごしたこと。私のわがままを聞いて捜査会議に乱入させて貰ったり、一緒にお墓参りしたこと……などなど。


「伊達のとこに居ったとき、こいつにお前らの話をしたんだよ」


「音信不通で連絡取れないんだーって。まさか見付けてくると思わなかったけど。すごいね？A」


『みゃあ！(でしょー！)』


.

234,→←232,

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す