貴方のために出来ること〜もう一つの未来へ〜 part.6【名探偵コナン】

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とりあえずここに来た理由はわかった。あんなに人がいたこともわかった。けど


『あいつは居なくてもいいんじゃないかな……？』


「俺達、公安部のまとめ役だからね」


『みんな見てなくてもやれば出来る子。この間、あいつが監視してなくてもみんな出来てた。やってた。問題なし』


「うん。ダメ(ﾆｺ」


『ここは敵地だ。私の味方がいない……』


って肩を落としていれば「俺は味方だぞ」と秀一。でもさ。敵地に放り込もうとしてるじゃんとジト目を向けながら言えば


「お前にストレスが溜まって怪我なんてしたら、良い思いはしないからな」


秀一が私を心配してくれてる言葉に胸がきゅんっと鳴った。けどその後に続いた「怪我したら余計痛い目見るぞ」という言葉に、この間の病院でのことを思い出してぶるりと震える。


『やだやだ……！』


「だろう？発散してから遊び回れ」


『あい』


返事を返せば「ん。よし行け」と、秀一に背中を優しく押された。スコッチが開いてくれていた扉を潜り抜け数歩前に進んだところで、ふと思う。


(……あれ？あの時って探偵君に連れて行かれて、あれこれしてる内にあーなっただけで、ストレスじゃないんじゃないか？)


って。言いくるめられた!?ってことに気付いた。ひどいー……ひどいー……と内心で口を尖らせていれば、もう一つ気付く。


(スリルが足りないって言ったり、そのスリルを体験し始めたらわくわくしてたから、やっぱりストレス溜まってんじゃね？)


と。あれ？やっぱりストレス溜まってんのかな？ということは遊び足りないってことだ。もっと秀一に構って貰わなきゃ！もちろん松田さんと萩原さんにも遊んで貰わなきゃ！アイツが居ないときにスコッチのところ行って構って貰うのもありだな……。


(……ん？もしかしなくても、私のストレスの原因ってこいつなんじゃね？)


という思考に辿り着けば、目の前にいるバーボンにジト目を向けてやるしかない。


そんな私の視線など気にすることないバーボンは口を尖らして「何で閉めちゃうんですか……」と拗ねている様子。私はお前のせいで、やさぐれそうだ。


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