貴方のために出来ること part.12【名探偵コナン】

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というぎこちない梅ちゃんの言葉を聞いて顔を上げる。申し訳なさそうな顔をした梅ちゃんと、足元で私を見上げてるミケブチ。だから『心配してくれたの？』って二匹に問い掛けた。けど「……にゃぅ」って顔を逸らして否定の言葉。でも僅かに返答に間が空いてる。それを見れば


『……梅ちゃん、二匹に“ツンデレ”って攻撃属性が発現したらしい』


「こいつらの攻撃手段は今あるやつで十分だ。そんな面倒臭ぇやつ覚えさすな。破棄しろ」


『おけ。ミケブチ、それは止めろ』


「「にゃ」」


なんだこの会話。こいつらはゲームのキャラクターか？……完徹５日目だからな。さすがに脳に来てるみたい。


「まぁ“邪魔だ”とかって思ったとしても、“仕方ねぇな”とも思う。お前だってこいつらに邪魔されても、“放り捨てる”なんて選択肢ねぇだろ。今は焦ってっから心に余裕がねぇだけで、一時的にそういう感情が出たに過ぎねぇよ。余裕になりゃ元に戻る。そんだけだ」


『…………』


私が秀一の仕事を邪魔して、彼が苦笑を漏らすことはあった。けどどっかに閉じ込められたりなんかしなかったし、外に放られたりもしなかった。


仕事のピークが過ぎて落ち着き始めれば、「しばらく構ってやれなかったから、今日は思う存分遊んでやる」って遊んでくれた。私が違うことに夢中になってれば、「それで遊ぶのは俺が居ないときにしろ」なんて言って捕まえてきたりもして。


そのことを思い出せば、沈んだ心が浮き上がって自然と頬が緩んでいく。


『……そっか。そうだね』


「解消したか？」


『うん。ありがと』


「ん。じゃこれ食って、さっさと稼げ」


って目の前に糖分をぽんっと置かれた。私の言いたいことは一つ。


『やっぱこいつぶらっくだぁあ……』


「はいはい」


情報屋─Segreto─は私が立ち上げたはずなのに、梅ちゃんに馬車馬の様に働かされてる。乗っ取られた感が……おかしい……＿＿。


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