491, ページ26
叔父さん達の元へ戻れば、担当医さんから市橋さんの状態を聞き終えたところだった。担当医さんが退出すれば
「叔父さん、金の件だけど」
「あぁ……やっぱり私の生命h「俺に任せてくんねぇか?」……何を言ってる、航平?」
「詳しいことは言えない……。だが頼む!何も聞かずに任せてくれ!」
体を45度傾けて頼み込む梅ちゃん。その姿を見た叔父さん達は驚愕の表情。叔父さんは私の方へ顔を向けて来た。けど私は表情一つ変えず、叔父さんへ『言うことなんかない』と視線を返すだけだ。
「っ……わ、わかった……」
「叔父さん……悪い……」
「無理はするなよ」
「あぁ……」
梅ちゃんが病室を出て行ったので、私もあとに続く。扉を閉めるため、右手で取っ手を握れば
「Aちゃん……よろしく頼む……」
という小さな声にチラッと病室へ視線を向ければ、頭を下げた叔父さんの姿。それを横目に扉を閉めた__。
──梅ちゃんと共に私の家に戻る。ミケブチがそこらをうろちょろしてるのが視界に入るけど、放っておいて梅ちゃんと仕事について話をする。
と言っても時間が無いから仕事をしながらだ。キーボードをタイピングしながら
『私が梅ちゃんに渡すのはUSBメモリーが入った封筒。それを東都内にある駅のコインロッカーに置いてくる。場所は特定されないようにランダムにして』
「あぁ。だがロッカーの鍵はどうすんだ?」
『ロッカーの鍵はまた違うところに隠す。二段階で相手とやり取りをしてるんだ』
「ふぅん……」
『封筒には英字を書いた付箋を付けて渡すから、置いてくるときは外して。その英字とロッカーの場所、鍵の隠し場所をメールで知らせて』
「……携帯ねぇよ」
『知ってる。これ使って』
アスティ用の携帯を梅ちゃんに渡す。『使い方はわかるよね?』と聞けば「電話は……」と言われ
(そう言えば前に渡したときは、電話でのやりとりだったわ)
と気付く。一度手を止めて携帯の使い方を教えることに。
『──……とりあえずはこんな感じ。質問は?』
「大丈夫だ」
『ん。じゃあ今日は解散。明日の朝にはいくつか渡すから』
「もう依頼来てんのか?」
『元々受けてた依頼と、保留にしてたやつを受けたんだよ』
「そうか……程ほどにな」
『間に合わないぞ?』
「それは困るが……」
『クスッ。私は丈夫だから問題ない。それより梅ちゃんの方だよ。事故ったら大変なんだから。さっさと寝ろ』
.
1189人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜空(プロフ) - いつも楽しみにしてます最近頑張ってください応援しています (2021年5月1日 19時) (レス) id: 15c1247fea (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - リュウさん» れると思わず、そうくるか!と笑ってしまいました。これに関しては予定外過ぎて、お話が頭に思い浮かびません。ふとした時に浮かぶかもしれませんし、浮かばないかもしれません。現在確約は出来ませんので、出来た際にはラッキー!と思って頂けると助かります^-^; (2019年2月22日 14時) (レス) id: b6a8bd3c6a (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - リュウさん» 一日でここまで読んで頂いたなんて…読むのお早いですね゜-゜「面白い」と思って頂けたなら幸いです。梅ちゃんを「いいキャラ」と言って頂き、自分で作ったキャラを褒められると表情筋が緩くなります。ありがとうございます。まさかの「梅ちゃんとの恋愛関係を」と言わ (2019年2月22日 14時) (レス) id: b6a8bd3c6a (このIDを非表示/違反報告)
リュウ(プロフ) - 今日作品を発見し面白くて一気に読ませていただきました。赤井さんとの恋愛も気になりますが、分岐で梅ちゃんとの恋愛関係も見てみたいなぁと呼んで思ってしまうほどいいキャラで好きです^_^今後の展開を楽しみにしています! (2019年2月21日 22時) (レス) id: bec6ee4931 (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - 蘇央さん» そこまで言って頂けるなんて…感動ものです。作者の書きたいものを書いているので、展開が遅く、赤井さんが出てこないのですが…。少しずつ再会へと進んでいくので、御了承下さい。これからも読者様に楽しんで頂ける作品になるよう作りたいと思います。 (2019年1月29日 13時) (レス) id: b6a8bd3c6a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雪丗 | 作成日時:2019年1月27日 11時