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──病院にたどり着き病院の中を駆け回る。
途中お医者さんや看護師さんに注意を受けたが、それどころじゃない。君達全員死ぬぞ。
正午までの時間が後10分を切った所で、小さな子供が1人、紙袋を抱えて右往左往しているのが目に入った。何となく気になり、その子供に近付き声を掛けてみることに。
『ねぇボク。どうしたの?』
「あ、この袋を持ってここで待っててって頼まれたんだけど、その人戻ってこないの……」
『知ってる人?』
「知らないおじさん……」
『中身はわかる?』
「黒くて四角い箱」
『私にも見せてくれる?』
「いいよ」
黒くて四角い箱、それは爆弾だった。
『(こんな子供に持たせるなんて……下衆が!!)ボクの変わりに、私がここで待ってるよ。だから君はお帰り』
「いいの?」
『えぇ』
「ありがとお姉さん!」
手を振って帰っていくその子供に、笑顔で手を振り返す。
正午まで残り5分を切った。インカムの向こうから松田さんの声が聞こえる。
「水銀レバーだ……わずかな振動でも中の玉が転がり、玉が線に触れたらオダブツよ……」
めっちゃヤバイじゃん!ギリギリじゃん!松田さん、頑張って解除してください!!
「この程度の仕掛け3分も……ありゃ……っ!?」
(なに?)
松田さんが息を飲むのを感じて、私は耳を澄ませる。一字一句漏らさぬように。
「勇敢なる警察官よ……君の勇気を称えて褒美を与えよう……もう1つのもっと大きな花火の在処のヒントを……表示するのは爆発3秒前……検討を祈る……」
(この爆弾魔ふざけたヤローだな、おい)
心の中で犯人を罵倒しつつ、携帯を持った右手が動く。
(……ふぅ。あとは松田さん頼りだな)
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雪丗(プロフ) - まぁさん» コメントと誤字の指摘ありがとうございます。誤字は修正いたしました。睡眠不足になりながらも読んで頂けるなんてとても嬉しいです。ありがとうございます。最後まで楽しんで頂ける作品になるよう精進していきます。 (2018年6月23日 21時) (レス) id: 6ba5bde614 (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - 只今睡眠不足になりながら読んで居ますとっても面白いので続きが楽しみです(*´ω`*) 60話目なのですが「不思議の国のアリス」は童話で童謡は歌です。 (2018年6月23日 21時) (レス) id: bc142c419e (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - ゆうさん» コメントありがとうございます。夢主ちゃんの恋は……どうなるんでしょうかね?作者もうまくいって欲しいと思ってます。ルパンは夢主ちゃんの遊び(イタズラ)相手です!これは変わることはないでしょうw最後まで楽しんで頂ける作品を作れるよう頑張ります。 (2018年4月26日 21時) (レス) id: a6201812ee (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - このお話では夢主ちゃんの恋が実るのか気になります!あとルパンも好きなので、出てくれてて嬉しいです!これからも頑張ってください! (2018年4月26日 20時) (レス) id: adda87380c (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - シーナさん» ありがとうございます。読んで頂いて作者もとても嬉しいです。 (2018年4月22日 22時) (レス) id: 6ba5bde614 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪丗 | 作成日時:2018年4月18日 17時