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早めに来ていた男と、がたいの良い男が一言二言話をしてる。がたいの良い男の斜め後ろで、様子見をしてる銀髪の男。
それを見て『そろそろやるか』と、タンクの影から姿を出してフェンスの上に飛び乗る。
そして挨拶変わりに1発放つ。
パンッ!!
撃った銃弾は、話し合いをしている男達の中間地点の地面にめり込んだ。
「な、なんだ!?」
「何処から撃って……!?」
「……上だ」
銀髪の男の声に反応して全員こちらを向く。向いたのを確認して、私はフェンスから足を一歩踏み出しそのまま落ちた。
「な!?」
「自 殺か?」
スタッと着地し男達に顔を向け、ニコッと笑いながら言葉を出す。
『こんばんは、お兄さん達。こんな時間にこんなところで悪巧み?』
3人とも目を見開き驚愕していた。
高さ20mくらいから飛び降りて、けろっとした表情してたら吃驚もするよね。
「な、なななん……!?」
「あ、あの高さから飛び降りて無事……!?」
「てめぇ、何もんだ!?」
驚き方は三者三様。
1人は怯え震え、1人は驚愕が強いのか動かず、1人は敵意剥き出しで銃を此方に向けてきた。
『“チェシャ猫”……って言ったらわかる?』
此方も銀髪の男に銃を向けて、ニッと口角をあげて言い放つ。
「チェシャ猫!?てめぇが!?」
『そ、僕がチェシャ猫。初めましてお兄さん♪お兄さんのお名前は?』
銀髪の男の目をまっすぐ見て言う。
この3人の中で……いや、今まで妨害して見てきた組織の人達の中で、この男が一番危険。纏ってる空気が違う。視線を外せば、即撃たれるのがわかる。
「てめぇに教えてやる義理はねぇよ」
『そ、残念』
私とその男の周りだけ重苦しい空気が漂う。その状態でも私は何でもないような顔をし続ける。
そのやり取りを見ていた2人のうち1人は……
「ひっ!?ひぃぃぃっ!?」
と情けない声を出して、その場から逃げ出してしまった。
『ありゃ?逃げた?』
「おい!待て!?」
「ウォッカ!ヤツを追え!」
「ですが兄貴……!」
「いいから行け!!」
「へい!!」
ウォッカと呼ばれたがたいの良い男は、逃げた男の後を追って敷地の外へ出ていった。
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雪丗(プロフ) - まぁさん» コメントと誤字の指摘ありがとうございます。誤字は修正いたしました。睡眠不足になりながらも読んで頂けるなんてとても嬉しいです。ありがとうございます。最後まで楽しんで頂ける作品になるよう精進していきます。 (2018年6月23日 21時) (レス) id: 6ba5bde614 (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - 只今睡眠不足になりながら読んで居ますとっても面白いので続きが楽しみです(*´ω`*) 60話目なのですが「不思議の国のアリス」は童話で童謡は歌です。 (2018年6月23日 21時) (レス) id: bc142c419e (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - ゆうさん» コメントありがとうございます。夢主ちゃんの恋は……どうなるんでしょうかね?作者もうまくいって欲しいと思ってます。ルパンは夢主ちゃんの遊び(イタズラ)相手です!これは変わることはないでしょうw最後まで楽しんで頂ける作品を作れるよう頑張ります。 (2018年4月26日 21時) (レス) id: a6201812ee (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - このお話では夢主ちゃんの恋が実るのか気になります!あとルパンも好きなので、出てくれてて嬉しいです!これからも頑張ってください! (2018年4月26日 20時) (レス) id: adda87380c (このIDを非表示/違反報告)
雪丗(プロフ) - シーナさん» ありがとうございます。読んで頂いて作者もとても嬉しいです。 (2018年4月22日 22時) (レス) id: 6ba5bde614 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪丗 | 作成日時:2018年4月18日 17時