貴方のために出来ること part.11【名探偵コナン】

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何組目かのお客さんの対応が終わった時、「姉ちゃん」と声を掛けられた。私をそう呼ぶのは、ここには一人しか居ないので、顔を向けると思っていた人物である新ちゃんが見上げてた。彼に体を向け、屈んで視線を合わせる。


『新ちゃん、どうかしました？』


「俺達行くから！」


その言葉に小さく疑問の声が漏れた。有希子さんが「Aちゃん忙しそうだし、何より待ってる人いるみたい」って廊下の方を指差す。入り口には席空きを待つグループ。おおぅ……。嬉しいような、嬉しくないような……。


『来て頂き、本当にありがとうございます』と頭を下げる。出口まで見送ろうと廊下に出れば


『「「「え"!?/うわぁ……/わぁ！/あら」」」』


長蛇の列だった。


君達そんなにお茶したいのか!?他にも喫茶やってるところあるし、自販機もあるぞ!?並んでまで入るほどの品、置いてないからな!?って脳内で突っ込む。


ケーキの為とは言え、これはちょっと……と気持ち的にげんなりした。しかも癒しの新ちゃん達が帰るのだ。これから私は何を糧に頑張れ、ば……ケーキしかない。


３人は「頑張れ」って応援の言葉を掛けて、帰って行った。






──誰か休憩時間をくれ……。と言いたくなるくらい、ぶっ通しで接客に勤しむ。全く途絶えることのないお客さん。このままでは学園祭時間内にお客さんを回しきれないかもしれなかったので、ルール変更まで余儀なくされた。


“手元の皿が空っぽになって、5分内に注文がない場合はお帰り頂く”


ちょっと申し訳ないが、うだうだ居られてもこっちも困るので強行手段だ。まあ素直に聞き入れてくれない人もいるわけで


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