貴方のために出来ること part.11【名探偵コナン】

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他人のフリをして他所を向いていれば、目に入ったのは昨日の不良３人+αの計６人組。こりゃ会ったら乱闘騒ぎだと、梅ちゃんの制服を引っ張って気付かれる前に路地に身を隠す。


「……なんだよ」


『あれ』


指を指す方向はさっきの不良達。梅ちゃんもそっちを見れば、嫌そうな顔をする。このままやり過ごそうって小声で提案すれば、同意するように一つ頷いた。


不良君達を見ながら、『早くどっか行けよ』って心で訴える。けど、そいつらの狙いは梅ちゃんらしく


「ほんまにこっちにおるんか？」


「小せぇ白髪の女の目撃は、こっちだっつー話です」


というあいつらの会話。小せぇって言葉に『ぶっ飛ばしてやろうか……』と思ったんだけど、頭の天辺に刺さる梅ちゃんからの冷たい視線も感じる。顔を上げれば「髪染めろ」とまで言われた。一番の被害者は私だ！


何色に染めるにしても、真っ白猫じゃなくなる！純粋な白猫って珍しいんだぞ！簡単に言うなボケー！


って脳内で罵倒していれば、不良君達は偶然通り掛かった新ちゃんくらいの少年に話し掛けた。内容は私を見てないかってこと。それと何かお金をたかり始めた。


「ガキ相手に何やってんだ……」


『まったくだ……』


呆れる私達。少年も「どうしようもねぇ奴らだ」って顔に出てる。梅ちゃんはため息を付いて、路地から出て行った。


「俺が目的なんだろ？ガキは離してやれ」


梅ちゃんが不良君達に声を掛ければ、一斉に彼の方を向く。本人確認が済めば、梅ちゃんへ向かって行く不良君達。それを見ながら


(あーあ。問題起こしちゃったよ……。まあ仕方ないか)


梅ちゃんは何だかんだ優しいから、放って置けないもんねって、口出ししないことにした。私は少年の元へ行き、屈んで目線を合わせる。


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