貴方のために出来ること part.8【名探偵コナン】

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騒ぎを聞き付けて店員さんが駆け寄ってきた。事の経緯を話ながら阿笠博士と共に謝罪をする。


『お騒がせして申し訳ありません』


「こちらこそ当たらないよう、バリケードでも張っておけばこんな騒ぎには……」


『いえ。こちらの監督不届きです。本当に申し訳ありませんでした』


深く頭を下げる私に店員さんも強く出ることなどなく、怪我などしていないかと聞いてきた。探偵君へ顔を向けて


『怪我はありますか？』


「…………(ﾌﾙﾌﾙ」


彼は声は出さず、私の服の袖を握りながら首を横に振る。


『大丈夫です』


「貴女は？」


『私も問題ありません』


再度店員さんへ謝罪をして通行人の方々にも頭を下げる。探偵君にも謝罪をさせてから、手を繋いでその場を離れる。


阿笠博士の車が止めてある駐車場まで、誰も口を開かず、重い空気が漂う。車に到着すると私はまず阿笠博士へ


『荷物を運んで頂き、ありがとうございます(ﾍﾟｺﾘ』


投げ出した荷物を全て運んでくれた博士に感謝する。


「それは良いんじゃが……」


博士がちらりと視線を向けるのは探偵君の方。ずっと俯いたまま、私に手を引かれるがまま歩いてきていた。


空いている手を探偵君の頭の上に乗せると、びくりと肩が跳ねる。でも顔をあげない。手を離そうとすれば、握る力が強くなった。なので彼と目線が合うように屈む。ただし探偵君が顔をあげればだけど。


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