貴方のために出来ること〜もう一つの未来へ〜 【名探偵コナン】

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ルパンと銭形さんに顔を向けて、二人のやり取りを眺める。


「とっつぁーん!?こんな場所にまで来んのか!?下手したら潰れちゃうぜぇ!?」


「お前が居るところなら、例え火の中、水の中!!崩壊しかけの建物内にも入ってくれるわー!!」


『すっごい仕事熱心だねー』


仕方がないと、宝玉の一番近くに居た私が取りに行く。直に触れたらいけないから、男の手ごと持ち上げた。


「ちょっと!?それは置いていきなさい!!」


『えー？だって触っちゃいけないんでしょ？』


「そうだけど！それはいらないわ!!」


えー……？と悩んだ結果。ぽーんっと腕ごと上に放り、持っていたハンカチを広げる。宝玉はハンカチの中央にストンと落ちてきて、そのままハンカチの四隅を纏めるように絞り、触れないように持つ。男の腕？それはどっか行った。


「ここから出るぞ！」


って壁の方から次元の声。え？なんで壁の方から？って顔を向けると、壁があった所には大きな穴。穴の手前には次元と五エ門の姿。五エ門が壁を斬鉄剣で切って穴を開けたんだね。


『便利だなー、斬鉄剣。僕も欲しい』


「やらんぞ」


『えー？』


「ダメだ」


『ケチー！』


なんて五エ門とやりつつ、穴から不二子、次元、五エ門、私、最後にルパンの順に飛び出す。


華麗に着地した私達は、そのまま敷地外へ走る。私達と同じように後ろから銭形さんが建物から飛び出したところで、建物が崩壊した。土煙が充満し、どうなったか全く見えない。


『ありゃー……とっつぁんさん巻き込まれたー？』


「とっつぁん！あんたのことは忘れねぇぜぇ!!」


「勝手に殺すなー!!」


『あ。生きてた』


「とっつぁんもしぶてぇな……；」


次元の言葉にルパン達は苦笑い。私はよく知らない人だから『そうなんだー』って彼を見る。


「それより！ルパーン！まーた仲間増やしたのかー!?」


『一時的に手伝ってただけなんどけどねー』


「全員逮捕だーーー!!!!」


それはとても困るので全力で逃げよう！足に力を込めて銭形さんを引き離した。


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