貴方のために出来ること〜もう一つの未来へ〜 【名探偵コナン】

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不二子の部屋の真下まで戻ってきたら、人がいないか確認。防犯カメラもこちらを向いてないか確認。よし！一瞬だけ半獣になり飛ぶ。空中で猫に戻り窓の中へ。


ｽﾁｬｯと着地して、窓際に落ちている服に潜り込む。そして人になってから、布団に潜り込んだ。心内で『ただいまー』って言いつつ、彼女に抱き付けば「おかえり」って言ってるように頭を撫でられる。


盗聴器が仕掛けられてるから、言葉を話せない。なので互いの手のひらに文字を書く。


≪大丈夫だった？≫


＜もちろんよ＞


≪良かった……≫


＜ただあの男が入って来ようとしたときは、焦ったけれどね＞


≪それ大丈夫じゃないよ……≫


＜問題なく、入室前に追い払ったわ＞


何したのかと聞くと、えっちぃことしてる風を装ったと。いやマジで何やってんの!?もう少しやりようあったでしょ!?と目で訴えてたら


＜面白かったわ♪＞


なんて言ってる不二子の表情は、本当に楽しそうで……。何とも言えない気持ちになる……。


(僕(チェシャ猫)の貞操が不二子によって奪われたという、よくわからん虚偽が出来た……；)


枕に顔を押し付けて、『今後、変な絡まれ方とかしないだろうか……；』と、違う意味で気を張らなくてはいけなくなった。







組織に潜入してから早３日。軟禁に近い暮らしだけど、そこまで悪くない環境に驚いている。不二子の部屋で寝起きはしてるが、ずっと側にいる訳じゃない。探りを入れるために、子供用の場所には毎日行く。


まず子供らが与えられている部屋。清潔感があり快適。掃除や洗濯は彼らが各々行う。洗剤などの必要なものは、言えばすぐに用意してくれるそうだ。


食事は食堂で、身を持って確認したが材料も悪いものなどないし、変なものも入ってない。子供達の中には興味があるのか、“料理をしたい”と言う子が居たりもして、そんな子には厨房に立たせてくれたりもする。


他にも“知識を得たい”と言う子がいれば、教科に合った先生が来て教えてくれる。運動も同じだ。


(人身売買なんて非道なことをする組織。一体どんなところかと思っていたんだけど……)


何が目的なのかわからなくなる。ただ最後は悲惨な末路を遂げているけど……。


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