貴方のために出来ること〜もう一つの未来へ〜 【名探偵コナン】

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『ふぅ……いい湯だ……』


「そうね。そろそろ秘密のお話ししましょうか」


『あい』


不二子と肩を並べて湯船に浸かりながら、現状確認。まず単独行動していた彼女がここにいるってことは、狙ってるものはルパンと一緒。そして潜入したけど、目的のものが見つからない。


「もー！どこに隠したのかしら!?」


『ルパンも見つけられないって、私を送り込んだからねぇ』


この敷地内にあるのは、間違いないらしい。でもどこに隠されてるのかが、わからないと。


ついでに言うと不二子に与えられてる部屋は、元々カメラも仕掛けられてたそうだよ。流石に外してって頼み込んだみたいなんだけど、盗聴器だけは外してくれなかったらしい。


そして不二子にも監視の目が付いて回る。お陰で思うように行動できないと。でもどちらかと言うと、子供(私)への監視の方が強いだろう。基本的に二、三階しか動けないし。


『不二子は二、三階へ入れるの？』


「ええ。すべて確認済みよ」


何もなかったけどって眉を寄せる不二子。彼女が調べ終えたところを教えてもらった。


現在私達がいる部屋は四階。この階には社長室兼寝室とセキュリティルーム。そして客室がある。二、三階は子供用。一階は下っ端達の部屋とか仕事部屋。あと武器庫があるらしい。


入れるところはすべて調べた。でも本当に目当てのものが見つからない。


『社長室に隠し金庫や、隠し部屋があるとか』


「調べたけど、それらしいものはなし」


『セキュリティルームには？』


「見せて♡って言ったら見せてくれたわ」


『マジか。ちょろすぎでしょ……；』


「まったくね」


『一応聞いておくけど、地下とかは？』


「あったとしたら、うまく隠されてるわ……」


『だよね……』


事前にルパンが、この建物の見取り図を用意してくれていた。それには地下の存在はない。だから隠し部屋や隠し金庫が濃厚だと思ったんだけど……。


(これは時間が掛かるかも……)


これからのことを考えつつ、唯一のんびり出来るお風呂を堪能した。


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