4話ー3 ページ10
途中、三年生の先輩に助けてもらいマットを敷いた。
「ッ！！」
音がして上を向くと沢田と山本が落ちて来た。
ズガンッと場違いな音が響いたその時、
「死ぬ気で山本を助ける‼」
空中でパンイチになった沢田が山本を抱え込む。そして勢いを殺しながらマットと落ちて来た。
「た、助かったぁーー！あ、山本大丈夫か？」
「ああ、」
目の前に落ちて来た二人は怪我も無かったらしい。
安心したのか長いため息が出る。
「おれ、どーかしちまってたな。バカがふさぎ込むとロクなことねーつてな。」
「山本...!」
あ、
「本当に、ロクなこが無いな。」
自分が思ったよりも冷たい音が出た。
その時やっと2人は私の事を認識したらしい。
「あ、岸波さん！ありがとう助かったよ！！」
「うん、怪我がなくて良かった。」
「岸波...」
「ねぇ、山本。今、君がした事をちゃんと理解しているか。じ殺しようとしたんだ、腕の骨折で全てを失うところだった。」
山本へと向く。私の顔を見て2人の顔が青ざめる。多分かなり怒っているのだろう。
でも、先ほどの山本の言ったことに私は許さない。いや、私の記録が許さないのだ。
「君には確か父親がいたんだろう。」
「ッ...」
父親と聞いて山本は顔を俯く。それを私は無理やり顔をあげさせて、目を逸らすな。という。
「父親を置いて行くのか。
まだ中学生の息子がただ野球が上手くできなくてじ殺してしまったと聞いたら、どうするのだろう。
多分君に似て優しくて明るく人なんだろうな。
私はね、山本。
結局は他人だから君の選択を消すことは出来ない。
でもね、私はたくさんの願い、目的をずっと見ていた/知っているんだ。
彼らは本当に全てをかけていたんだ。
それを私は侮辱させない。絶対に。」
少々、言いすぎたが言ってしまったからしょうがない。
ゴホンと咳払いする。
「少し冷静になってなかったな。まぁ、私が言いたい事は君は願いがある。それを治るはずのもので簡単に諦めるな、という事だ。それに今、君の思いを知った友人がいる。大切な父親がいる。
それを、忘れるな。」
それを聞いていた山本は、ズッと鼻をすするりながらしっかりと頷いた。
「よし、じゃあそろそろ戻るとするか。」
「そうだね。」
「おう。」
あ、マット片付けないと。
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結羽(プロフ) - 料理が出来て眼鏡が似合う人ってアーチャーしかいないじゃんw (2018年7月28日 20時) (
レス) id: 8f0926d615 (このIDを非表示/違反報告)
庄さん(プロフ) - ありがとうございます！更新は亀速度ですけど頑張ります！ (2018年6月24日 16時) (レス) id: 126b5dc4ef (このIDを非表示/違反報告)
麗奈(プロフ) - Fateのクロスオーバー小説好きです!!頑張ってください!!待ってます!! (2018年6月24日 3時) (レス) id: 9652533cde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：庄さん | 作成日時：2018年5月12日 20時
