【ヒロアカ】竜胆【ホークス】 (ページ17)

今日:5 hit、昨日:1 hit、合計:42,818 hit

ep.17 ページ17

玄関のチャイムがなった。

現在午後三時。

この時間に来る人と言ったら、

『兄さん、いらっしゃい。どうしたの？』

兄さん。

ここ最近、毎日のように来る。仕事は大丈夫なのかなと心配になるくらい。

「いやー今日も大変じゃないかって思ってさ。」

『だから大丈夫だって。今までも一人でやってきたし...

でも、せっかく来てくれたし上がっていって。』

そう言い、義兄を部屋に上げた。

＿＿＿...

「A、最近どうだ？前言った件。

誰かに見られてるかもってやつ。」

お茶をしながら義兄と話していると、突然話題を振られた。

『えっと、その件に関しては大丈夫。住民の人が気にかけてくれてるから。

凄く頼りになる人だし。』

その言葉に、義兄は眉をひそめた。

「ふーん。まぁ、その人も信用し過ぎないようにしろよ？何思ってるかわかったもんじゃあないし。」

『なんでそんなに疑わなくちゃダメなの？せっかく気にかけてくれてるのに。』

住民の気遣いを無下にするような言い方をされた気がして、Aは少々怒りをあらわにした。

「もしかしたら、そいつが犯人かもしれないだろ？」

『なんでそういうこと言うの...！？』

更に犯人扱いをされて声を荒らげた。

『そんなこと言いに来たなら帰って。』

そういうと、義兄の顔色が変わった。

「俺はな...お前のことを思って言ってるんだぞ！？
毎日毎日、どんな思いでここに来てるかわかるか！？」

『わかんない！！頼んでもない！！勝手に来てるのは兄さんでしょ！？』

「そうだよ！妹を心配して何が悪い！！じゃあなんだ！お前は俺の事はやっぱり兄だとは思ってないんだな！？」

『そんなこと言ってないでしょ！？でも、でもそこまで世話を焼かれるほど私も子供じゃないの！もう大人なの！！！』

すると、義兄は静かになり溜め息をついた。

「へぇ...大人ねぇ」

いきなり義兄の目が変わった事にAは身を引いた。

一歩下がると、一歩近づいてくる。

『な、に...？来ないで！』

Aが壁まで追い込まれた。

そして義兄が服に手をかけようとした時、Aはこれから起こることを察し、手を弾いた。

そして全力で身体を押し退け、部屋を出て行った。

全速力で向かうは、

＿＿＿助けて、鷹見さん。

鷹見の部屋。