【ヒロアカ】竜胆【ホークス】 (ページ15)

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ep.15 ページ15

(あー、疲れた)

そう疲労感を露わにするのは、ヒーローホークス。

彼は今、仕事が終わり帰宅途中だ。

速い男だ、と言われているが、帰宅ぐらいはゆっくりさせてくれ。

そう世間に言いたい気分である。それほど疲労しているのだ。

マンションに着き、やっと休まる、と思った時、

「あ、ホークスじゃん。本当にこのマンションに住んでたんだ。まぁ知ってたけどさ。」

なにか引っかかるような言い方で話しかけてきた青年が玄関にいた。

「何か用ですか？」

その青年の方を向くと、ホークスこと鷹見は身体が一瞬膠着した。

なんでこんな時間までいんだよ。

この男は。

表情に出さないように振る舞う鷹見。

その様子にAの義兄は、

「ホークス、いや、鷹見啓悟。

お前さ、俺の妹にストーカーしてんだろ？」

ハッキリと言った。しかし鷹見もプロヒーロー。表情は崩さず、しらを切る。

「なんのことです？俺、仕事帰りなんですよ。早く休みたいんでもういいですか？」

鷹見はさっさとこの男を視界から消したいと思い、相手を急かす。

「知ってるんだよね。俺。

お前がAのことを盗撮してんの。

これが世間にバレたらヒーローとしてヤバいんじゃねぇの？」

その言葉に鷹見は表情を消した。

そしてAの義兄に近づき、なんとも言えない威圧をかけて言う。

「あー、それが証明できるなら俺も困りますね。

デマを流されたって。

それよりもアンタ、自分の妹ならそういう目(・・・・・)で見んの、やめろよ。」

いきなり口調が崩れた鷹見に、Aの義兄は少し恐れた。

「なんだよ...お前には関係ねぇだろ！

俺の妹だ！どうしようが俺の勝手だろ！！」

図星、と言っているようなものだ。

「へぇ...じゃあ少なからずAさんにナニかしようと思ってたんだ。」

鷹見がそういうと、Aの義兄は表情を強ばらせ、口をつむぐ。

「なっ、くそっ！！」

そう悪態をつくと、Aの義兄は帰っていった。

鷹見は自宅に帰り、Aの義兄について考え始めた。

早いうちに消しとかないと駄目だなー

そう思ったのである。