【ヒロアカ】竜胆【ホークス】 (ページ11)

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ep.11 ページ11

午前3時30分＿＿＿＿＿

鷹見は起床し、準備を済ませ、管理人室の近くまで行く。

最近は、管理人室の前を通ってジョギングに行くのが日課だ。

今日も家事をする音が聞こえるだろうと思ったが、予想外のことが起きた。

管理人室の前を通り過ぎた時、ドアが開いた。

そして、部屋の中からAが出てきたのだ。

現在午前4時。

鷹見とAは目が合い、お互いに少々驚いた様子を見せた。

『お、おはようございます。鷹見さん。』

「おはよう、ございます。管理人さん。」

視線を交わし、挨拶を交わしたと思ったら、急にAが笑いだした。

『あははっ、びっくりしちゃいました。

鷹見さん、朝お早いんですね。ふふっ。』

あー。

この笑顔。

好き。

鷹見は心底思う。

「管理人さんこそ、早起きなんですね。これから何かお仕事ですか？」

『はい。昨日、玄関の掃除をしていなくて。早朝にやってしまおうかなと。

鷹見さんは.....えっと、ジョギングとかですか？』

自分のことを考えてくれるこの瞬間

永遠に続けばいいのに。

「まぁ、そんなとこです。

管理人さん、良ければ手伝いますよ？」

手伝いの提案をしてみる。

もちろん善意っていうのが一番だが、もっと一緒に居たいというのも本心だ。

.....後者が一番かもしれない。

するとAは焦りだし、

『いえいえいえいえ！そんな申し訳ないです！ひ、一人でも十分な範囲なので！』

早口で断る。

必死なの可愛いなー。

と、喉元まできた声を飲み込み、手伝いますって、と言って二人で玄関に向かった。

＿＿＿＿＿...

『ふぅ、とりあえずここまでで大丈夫です。

鷹見さん、本当にありがとうございました。』

結局Aが折れて、鷹見はAの手伝いをしたのだが、

他愛のない話や、Aの掃除をする姿が至福すぎて、掃除をした感じはしなかった。

「いえいえ、いつもお世話になってますから。また何かあったら言ってください。」

あぁ、もうお別れかー。

『あ、鷹見さん。今からジョギングですよね？』

そうですけど、と返す。

『あの、じゃあ、ご一緒してもかまいませんか？』

おっと、予想外。

嬉しいことこの上ない。

「えぇ。是非」

と、ここは平常心を保ち返事をする。

この後、二人で軽くジョギングをして一緒に朝日を迎えた。