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今日も営業を終えて、朝ジョングクさんから受け取った連絡先に連絡しようと思い立ってかれこれ30分経ちます。
電話していいものなのでしょうか。ちなみにただいまの時刻は23時です。
今日もライブって言ってたし、連日のライブで疲れてるだろうし、
なんかわからないけど片づけとかで忙しいかもしれないし、
なんてあれこれ考えて躊躇しています。
なんか、こんなこと5年前にもあったなーとぼーっと考え始めてしまった。
ミンギュのことを思い出すと怖くなる。
今自分が大切に思っている人たちはいつか私を一人にするのではないかと。
特にジョングクさん。
今回のBTSの来日コンサートの期間で一番距離が縮まったのは間違いなく彼だと思う。
私が困ったときさりげなく隣にいてくれたのはいつだって彼だった。
彼がアイドルだということが私にこれ以上関係を深めるなとブレーキをかける。
ミンギュとジョングクさんが同じじゃないことも理解している。
でも.....
彼とのこれからを期待してはいけない。
今後何か進展があるなんて思ってはいけない。
これ以上彼と関わってはいけない。
でも、彼が私のこのトラウマを直してくれるかもしれない。
と少し期待している自分もいた。
小さな期待を大きなトラウマが包み込んだ瞬間、私はそんな淡い期待に気づかないふりをする。
今回だって。
乃愛「っ！」
気づいたら朝を迎えていた。
片手には携帯を握ったまま。画面はジョングクさんの連絡先を入力した画面だった。
昨日の淡い期待は夢だった。
そう言い聞かせて今日の活動を始める。
今日は、母の命日
今はない遺骨。
でも毎年命日に訪れる場所がある。
乃愛「んー！相変わらず気持ちいい空気。」
都会から少し離れた町にある喫茶店。
まだ幼かった私を連れてよく訪れた場所。
私が唯一記憶している母との思い出はこの喫茶店で過ごした時間だった。
乃愛「こんにちは。」
マスター「おお。久しぶりだな。今年ももうそんな時期か。」
乃愛「ご無沙汰してます。」
ここのマスターは当時の私たちを覚えてくれていた。
命日にここへ初めてきたのは5年前。
このように命日を大切にしようと思えたのは皮肉にもミンギュのおかげだった。
マスター「はいよ。」
マスターは私が来るといつも同じメニューを出してくれる。
オムライスがメインのお子様セット
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作者名：RiNNA | 作成日時：2020年1月22日 1時
