にこいちマンネ② (ページ7)

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0どころか、マイナスから始まったのが私の人生

初めて自分の意思を持って施設を抜け出したあの日

全てが変わったんだ

夜空が綺麗な橋の上で途方に暮れたけど

それ以上に美しかった景色と空気

不安とワクワクでおかしくなりそうだった

ちょっとたどたどしいドイツ語を話す男の子が温かい手を差し伸べてくれた

夜空にも、私の瞳にも似た、深い青のリングをくれたこと

私を受け入れてくれた優しい家族

自立して生きると決めて、スカウトされた事務所に単身で入った日

キツい辛いと、辞めていく練習生を見るたびに、今いる練習生の大切さを知った

デビューという夢は通過点でしかなく、自分を表現できることが楽しくて仕方なかった

ダンス、歌、語学、レッスンで得たもの全て、私のものになっていく感覚

練習生も、後輩も、先輩も、事務所のスタッフも、私が寂しくないように気を配ってくれた

そしてNCTとしてデビューした

そこでまた、青のリングをくれた男の子と数年ぶりに再開した

同じくらいか、ちょっと高かったくらいの背は

随分高くなって、大人びた顔をしていた

物凄く驚いたけど、私が驚いてる間に飛びついてきて、彼の温もりと大好きな香りで涙が溢れたこと

家族と言ってくれたメンバー

頼りになるお兄ちゃん達に囲まれて、大好きな片割れが居て、私達を大好きでいてくれるファンがいる

だから、私は心を歪めずにやってこれたと思う。

「皆に…ずっと助けてもらって、支えてもらってるから生きてるの」

ty「…うん」

「それが私の全て…それ以外に何も無い」

ty「それが、今のランが表現したいことなんじゃない？十分だよ」

そう言ってまた優しく微笑んでくれるオッパ

「うん、ありがとう…オッパ、なんか自信でてきたよㅎㅎ」