君がいた世界 (ページ27)

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クリスマス当日

いつもより少しだけお洒落して

プレゼントを持って

廉のもとに向かう

街中はカップルで溢れていて

色んなお店からクリスマスソングが聴こえる

もし廉が元気だったら

私たちもこんな街中を

手を繋ぎながら歩いていたのかな

春は桜を見て

夏は海や花火大会に行って

秋は綺麗な紅葉を見て

冬はイルミネーションを見る

こんな日々を

当たり前のように過ごしてたのかな

そんなことを考えていたら

涙が出そうになって

慌てて上を向く

ダメだ…

私がこんな弱くてどうするの

廉といれるだけで

そこがどこであろうと

私は幸せ…

「廉、来たよ！」

そう言ってドアを開けると

いつもの服じゃなくて

綺麗な格好をして

髪もセットされてる廉が立っていた

廉「遅いわ」

「その服…」

廉「ほら、行くで」

「えっ、ちょっと」

私の手を取って病室から出て

そのままエレベーターに乗る

廉「外泊許可もらった」

「ほんとに？」

廉「まぁ、1泊だけやけど」

クリスマス楽しみにしといてって

このことだったんだ

廉「やから今日は1日デート」

「ふふっ、嬉しい！」

そう言いながら廉に抱きつくと

「やめろや」なんて言いながらも

嬉しそうで少し耳が赤かった

「どこ行くの？」

廉「クリスマスらしいとこ」

「廉もそういうの興味あるんだ」

廉「ちゃうわ。お前が行きたそうにしとったから」

そう言って廉に連れてこられたのは

イルミネーションが有名な場所だった

「すごい綺麗…」

廉「せやな…」

人も沢山いて

みんな楽しそうで

隣を見ると廉も楽しそうで

すごく嬉しかった

たくさん写真を撮った

廉とのツーショット

廉の笑顔

綺麗な横顔

数え切れないくらい撮った

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