君がいた世界 (ページ24)

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目が覚めると隣に廉が寝ている

いつもは素直じゃないから

こんな無防備な姿見るの初めてだな

「ふふっ、かわいい」

ほっぺをつんつんしても全然起きない

気持ちよさそうに寝てるから

起こさないようにベッドから出ようとすると

「おい」と急に腕を引っ張られた

廉「人の顔散々つついてやり逃げか」

「起きてたの？」

廉「あんなつつかれたら起きるやろ」

「ごめん…」

「でも…」と言って後ろからぎゅっと抱きしめられる

廉「朝起きて隣にAがおるの悪くないなって思った」

「ふふっ、私も」

くるっと向きを変えて廉を見上げる

少し笑った廉と目が合い

優しいキスが降ってくる

何度も何度も唇を合わせ

どんどん深いものに変わっていく

初めてのことで苦しくなって

思わず廉の胸を叩いた

「はぁっ…苦しいよ」

廉「そんな顔しても煽ってるようにしか見えへんで」

余裕そうな顔でそんなことを言う廉

恥ずかしくなって廉の胸に顔を埋める

「廉は慣れてるかもしれないけど、私は初めてなんだから」

廉「初めてって…」

「だから廉が初めての彼氏ってこと」

私がそう言うと廉は何も言わなくなった

引かれちゃったかな…

やっぱり初めてなんて重いのかな…

「廉？」と顔を見ようとすると

ぎゅっと力を強められた

廉「今見んな。絶対顔赤いから」

「なんで？」

廉「そんなん初めてって言われて嬉しいからに決まってるやろ」

「初めてって嬉しいの？」

「嬉しいわ、アホ」なんて相変わらず口は悪いけど

素直に嬉しいって言ってくれて嬉しかった

「初めての彼氏が廉でよかった」

廉「俺もAの初めてになれてよかった」

そう言って2人で笑いあったこの時間は

きっと私の中にずっと残り続ける

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